毎日うだるような暑さが続いていますが、室内ではフル稼働のエアコンの冷えに悩み、屋外では焼けるような暑さにぐったりし、体温調節がうまくできないと感じますよね。
夏の暑さから身を守る熱中症対策と、室内でのエアコンによる冷え対策の両立はこの時期特に難しく、何か良い方法はないかと悩んでしまうことでしょう。
今回は体温調整をコントロールする自律神経機能を整えて、夏の厳しい暑さ・冷房の冷えから心身を守る、効果的な対策をお伝えしてみたいと思います。
【目次】
- 夏場の体温調整が難しいのはなぜ?自律神経との関係性も解説
- 自律神経を整えて体温調整!暑さ・エアコン冷え対策も解説
- 熱中症対策と冷え過ぎの対策!
- 最後に
夏場の体温調整が難しいのはなぜ?自律神経との関係性も解説
身体を夏の厳しい暑さやエアコンの冷えから守るのは、自律神経のバランスを整えておくことが必須の条件。
“安眠道の自律神経コラム”でも、自律神経がたびたび体温調節にかかわっていることをお伝えしていますが、ここではもう一度その関係性をおさらいしておきましょう。
自律神経機能と体温調整の関係性!?
自律神経の交感神経は、血管の収縮や血流の抑制に働きかけ、体内に「熱」を逃がさない様にしようとします(寒い時の鳥肌も熱を逃がさない為)。が、しかし、高温下に晒されると、この交感神経が”汗腺”を刺激して”発汗”を促し、体温を下げようとしてくれます。
そして自律神経の副交感神経は、暑い時には、肝臓や心臓に働きかけて、代謝と拍動を抑えて、「体内からの熱産を抑制」してくれます。
自律神経機能の両方のバランスが整っていると、暑さにもエアコン冷えにもスムーズ対応できる健康的なコンディションが期待できるわけですね!
自律神経が乱れる原因と体温調節への影響
夏場の暑さに心身が慣れずに重だるさを感じたり、逆に室内のフル稼働のエアコンによって身体が冷えすぎるのは、自律神経の体温調整機能がお疲れ気味のため!?
この原因には、
- 猛暑からの急速なエアコン冷えによるストレス
- 不規則な生活
- 十分な睡眠、適度な運動をしていない
- 食事の栄養バランスが乱れている
などが挙げられます。
自律神経はストレスにダイレクトに影響を受けてしまい、暑さや急速なエアコン冷えによるストレスで、自律神経機能も頑張ってバランスを保とうと右往左往!
その為にエネルギーを消費して、身体にダルさが出たり、双方のバランスが崩れると体温調整の機能がスムーズにいきづらくなる可能性が出て来てしまうのです。
自律神経を整えて体温調整!暑さ・エアコン冷え対策も解説
屋外では熱中症対策、室内ではエアコンの冷え対策と体温調節が難しい時期ですが、自律神経バランスを整えるための方法はいくつもあり、どれもが意外にシンプルなのです。
暑さにもエアコンの冷えにも上手に適応できるコンディションを目指して、効果的な対策をさっそく見ていきましょう。
入浴と適度な運動を習慣にしよう
暑さに強く、エアコンの冷えにも影響を受けにくい身体を目指すためには、入浴と適度な運動が効果的です。
入浴習慣は、リラックス効果や身体を保温する副交感神経の働きをサポートしてくれます。
- 40℃以下のお湯
- 1回あたり15~20分ほど浸かる
- Mg入りバフソルトがオススメ!(ラベンダーの香りなども最近ある)
ことがエアコンで冷え切った身体を温め、筋肉のこわばりをほぐす効果的な入浴法です。
また、運動習慣を持つことは、
- 心身の機能が向上して丈夫な体質づくりにアプローチできる
- 暑さやエアコンの冷えによるストレスを解消する
- 運動で動く、休息するめりはりが交感神経と副交感神経の鍛錬になる
などなど、自律神経のバランスに良い影響を与えて体温調節機能の安定化につなげることができるでしょう。
※絶対に炎天下を避けて早朝がオススメです!
室内のエアコン冷え対策
前項でお伝えした自律神経バランスを整える対策にプラス、室内のエアコン冷えには、
- 常温や温かい飲み物、身体を温める食べ物を摂る
- 体温調整に役立つ服装、アイテムの活用
- エアコンの温度、送風口の角度の調節
が効果的です。
エアコンから流れる風は、大気中にある風のように水分や湿気を含まないため、一気に皮膚を冷たくして体温低下につながってしまいます。
そして身体が冷えているのに熱中症対策に意識が強くなり、ついつい冷たい飲み物を摂り過ぎて身体の中からも冷やして”冷やし過ぎ”つながることが少なくありません。
エアコンの冷えが気になる際は特に、冷たい物の摂りすぎに注意をして、ストールや腹巻、カーディガンなど服装やアイテムを活用することも、室内のエアコン冷えを緩和するポイントです。
オフィスやお家の中では、
- 身体が冷えにくいとされ、環境省も推奨している26~28℃に設定
- 送風口の角度を調整する
冷たい風は下に溜まりますので、実は”風向は水平!!”がオススメ、
冷気が部屋にまわりやすく、身体にダイレクトに当たりにくくなるそうです!
熱中症対策と冷え過ぎの対策!
屋外の暑さ対策
仕事やプライベートで、屋外で過ごす時間が長くなる際は、
- こまめな”冷えた”水分、塩分補給
- できるだけ日陰で過ごす
- 日傘や帽子、ハンディ扇風機、サングラスなどの活用
- なるべく単独で行動しない
そして意外なのは「汗はこまめに拭く!!」事が熱中症と実は急速な冷え対策に重要なのです!
先述で「交感神経」が「発汗」を促す事がわかりましたね。
実はこの発汗にも”有効発汗”と”無効発汗”があり、前者は「汗が気化する事」で体温を下げてくれるのですが、後者はこれが出来ない発汗の事を言います。
どういう事がと言うと、東京の様な異様な湿度であると、汗が気化出来ずずっと体表に残りやすくなります。
この事で、熱が身体に篭りやすくなり熱中症へと移行しやすくなってしまうのです。
ですから、吸水性の良いインナーを1枚着て、こまめに汗を拭く事で身体に熱をこもらせ無くさせる訳です。
夏場にギックリ腰が多い!?
また冷え対策とも言いましたが、実は夏場にもギックリ腰をやる方が多いのをご存知でしたか!?
私も一度やってしまって経験上からなのですが、これは冷房による冷えが原因となっておりました。
夏場の研究会でお昼休憩から会場に戻り、そこがまた寒いくらい冷房が効いており「汗が冷却水」となり急速に腰部を冷やしてしまった状態で同じ姿勢で講義を聴いていた翌日…
常連の方の治療中に、落ちた物を取ろうとした時に”魔女の一撃”が来たのでした。
つまりキチンと会場に入る前に汗をしっかりと拭いておけばこんな急速冷蔵みたいな状況は避けられた訳ですが、皆さん涼しさを優先してそのままにした結果、”魔女の一撃”を喰らう方が多々いらっしゃると言う訳です。
※海外ではギックリ腰を「魔女の一撃」といいます笑
最後に
熱中症は命に関わる危険なものです。
ふらつきやめまい感があったらすぐにコンビニや公共施設に入って身体を冷やしましょう。
スポーツドリンクやミネラル入りの麦茶などをしっかり飲んで水分補給と食事には、塩分やクエン酸、ミネラル・ビタミンB群補給の為「梅干しを一個」プラスして摂りましょう!
私達日本人には、昔から夏のスイカやメロン、キュウリなどの身体の熱を取ってくれる季節の野菜類がありますので、それらも積極的に摂りましょう。
ウチの愛犬もキュウリが大好きでオヤツにと暑さ対策でよく食べております(獣医さんも推奨)。
万が一熱中症の症状が現れて、受け答えが曖昧で意味不明な時はすぐに救急車を呼びましょう…、と勿論言いたいですが、やはり呼ばない事にこした事はありません。
これを書いている日も最高気温36℃、朝の時点で既に「救急車ひっ迫アラート」が出ています。
各々が十分気をつけて、絶対無理な行動をしないと云う事がまずは第一ではないでしょうか!?
救急車はタクシーではありません。救急隊や消防隊の方達も勿論人間で家族がおります。
私達が各々キチンと節度を保った行動をまずはとる事でお互いが労りあえる社会になっていくのでは無いでしょうか!?
人間は一人では生きていけないのですから…。
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム
「夏なのに身体が冷えるのはどうして!?夏冷えと自律神経の関係と対処法について」
夏なのに身体が冷えるのはどうして!?夏冷えと自律神経の関係と対処法について | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院 (anmin-do.jp)
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参考:環境省 エコジン
「熱中症警戒アラートやエアコンを利用し、この夏も万全の熱中症対策を!」
熱中症警戒アラートやエアコンを利用し、この夏も万全の熱中症対策を! | ecojin(エコジン):環境省 (env.go.jp)