
寒すぎず暑すぎず、本来ならもっとも過ごしやすいはずの季節。
それなのに、なんだかゾクゾク・ザワザワと冷えを感じてしまう——そんなお悩みはありませんか?
実はその“なんとなくの冷え”は、自律神経の乱れが関係しているかもしれません。
冷え性は放っておくと、日常生活にも影響を及ぼすつらい症状。
原因を知り、自分に合った対策を早めに取り入れることが大切です。
今回は、冷え性と自律神経の関係、そして“ポカポカ体質”を目指すためのポイントをわかりやすくご紹介します。
【目次】
- 冷え性と自律神経の乱れはどう関係している!?
- 自律神経と冷え性の関係性
- 冷え性には4つのタイプがあった!それぞれの特徴とは?
- 冷え性を改善してポカポカ体質に!生活や食事のポイント
- おわりに
冷え性と自律神経の乱れはどう関係している!?

ポカポカの日が多く過ごしやすいこの時期でも、ザワザワぞくぞくと寒気・冷えを感じてしまう事があるかと思います。
ここでは冷え性と自律神経がどう関係しているのか、自律神経の働きを合わせて見ていきましょう。
自律神経の役割について
体温調節と自律神経バランスは密接な関係にあります。
体温が上がった場合
- 交感神経の活動が低下し、副交感神経の活動が優位になります。
- 血管が拡張し、皮膚への血流が増加することで、熱が放散されます。
- 発汗が促進され、汗が蒸発する際に熱を奪うことで、体温が下げられます。
体温が下がった場合
- 交感神経の活動が優位になり、副交感神経の活動が低下します。
- 血管が収縮し、皮膚への血流が減少することで、熱の放散が抑えられます。
- 立毛筋が収縮し、鳥肌が立つことで、皮膚表面の空気の層を厚くし、断熱効果を高めます。
- 筋肉が震える(シバリング)ことで、熱を産生します。
このように双方の役割が安定し、体温調整がスムーズになって寒さにも暑さにも対応できるコンディションに整うのです。
自律神経と冷え性の関係性

温かい季節でも、何だか冷えている様な気がするのは、自律神経機能が持つ体温調整の機能が活きなくなるからです。
- 新生活、新しい生活環境でストレスを感じやすい
- 温かい日、肌寒い日の寒暖差が激しい
- 十分な睡眠時間を取れていない
- 食事や睡眠時間がバラバラの不規則な生活
- 室内と屋外の温度差
自律神経は、上記のような日常生活の中でのほんのささいなきっかけでバランスが乱れてしまい、体温調整の役割が不安定になります。
すると、交感神経・副交感神経それぞれの役割が乱れて温かい季節でも冷えや寒さを感じてしまうことがあるのです。
冷え性には4つのタイプがあった!それぞれの特徴とは?

冷え性には、4つのタイプがあり体温調整を担う自律神経の乱れが共通した原因ですが、冷える場所に大きな違いがあります。
自身の冷えのタイプを知っておくと、日常でできる対処や予防法がイメージしやすくなり、早期の改善につなげることができるはず。
ここでは4つのタイプの冷え性の特徴をご紹介します。
冷え性のタイプその①末端冷えタイプ
末端冷えタイプの冷え性は、温かい季節でも手足の先が冷たい状態を指します。
末端冷えタイプは、運動不足や食事の栄養バランスの乱れ、食べる量が少ないことで末端にまでエネルギーが届かないことが大きな原因です。
冷え性のタイプその②内臓冷えタイプ
“手足が温かい”のに、自覚症状が無いタイプ。「隠れ冷え性」とも言われますが、これは
自律神経のバランス乱れや、冷たい物の摂り過ぎ、運動不足により、起こる事が原因と言われております。
冷え性のタイプその③下半身冷えタイプ
運動不足、栄養バランスの乱れ、加齢など筋力の低下が原因で起こるのが下半身冷えタイプ。
また、長時間のデスクワークや締め付けの強い服装なども原因だとも言われております。
冷え性のタイプその④全身冷えタイプ
ザワザワ・ぞくぞくと全身が冷え、寒気を感じる全身冷えタイプは、低体温や貧血の人に多く見られる傾向があります。
またホルモンバランスの乱れにより、エネルギーや熱を生み出す基礎代謝の低下、基礎代謝を助ける血流がスムーズに行かない事も原因と言われ、“甲状腺ホルモン低下”でも代謝機能が落ち、全身冷え性へとなりますので、この様な方は一度専門の医師の診察を受ける事を強くお勧めいたします。
冷え性を改善してポカポカ体質に!生活や食事のポイント

ストレスややる気の低下などメンタル面にも良くない影響を与えてしまう冷え性。
身体が冷えているストレスは自律神経の乱れにつながり、余計に症状が悪化する悪循環につながってしまいます。
自律神経を整えて冷え性を改善し、ポカポカ体質を目指すためにできる、生活や食事のポイントをまとめてみました。
冷えのタイプに合った正しい対策を採る
自身の冷えの状態を知り、正しい対策を採ることで早期の改善・予防につながります。
① 末端冷え
運動(ふくらはぎの筋トレ等)、“3首”(首、手首、足首)を温める、シャワーでは無くお風呂に入る!
② 内蔵冷え
温かい飲み物、ネギや生姜、ニンニクなど食べ物を採る。シャワーでは無くお風呂に入る!
③ 下半身冷え
下半身の筋肉をつける運動習慣、レッグウォーマーなどで工夫する、シャワーでは無くお風呂に入る!
④ 全身冷え
運動、先述の様な物を食事に取り入れ、リラックス方法も見つける。喫煙者は禁煙する!シャワーでは無くお風呂に入る!
筋肉を鍛える運動をする
筋肉は熱を生み出し、身体を温める役割があるため、積極的に身体を動かすよう心がけてみましょう。
特に下半身の筋肉を鍛えることは、全身に血液を運ぶふくらはぎのポンプ作用が刺激され、冷えの改善・予防につながります。
適度な運動はさらに、運動と休息のメリハリが自律神経の交感神経・副交感神経両方への刺激になり、バランスの維持にもつながります。
しっかりと湯船に浸かる入浴を心がけましょう
忙しい毎日を過ごしていたり、さらには夏日のような日も少なからずある昨今、シャワーのみで済ませてしまうことが多いのではないでしょうか?
湯船に浸かるお風呂習慣は、お伝えした4つの冷えタイプのすべてに効果的で、冷えを時短でリセットする効率の良さがあります。
湯船に浸かるお風呂習慣はさらに、シャワーのみの入浴ではできない、深部から身体を温めて血流を促すため、冷えが気になる時こそ湯船に浸かるよう心がけてみましょう。
身体を温める食べ物を摂る
夏日のような日もチラホラとあるので、ついつい冷たいものを食べ・飲みすぎてしまうことがあるでしょう。
冷たいものの食べ過ぎ飲みすぎは一気に全身が冷えて代謝・血流の低下につながるため、適量を心がけつつ温かい飲み物・食べ物とバランスよく取り入れることが大切です。
血行の改善や熱を生み出すエネルギー源となる食べ物は、タンパク質を含む肉や魚、大豆製品などが特におすすめです。
【ポイント!】
身体を温めるには、やはり温かい物をゆっくり摂るのが効果的!
ワタシのオススメは、野菜たっぷりのスープ。これに豆類を入れるとタンパク質も摂れるので一石二鳥です。しかも満腹感もありますので、夜に最適です。夜はなるべく炭水化物を摂らない方が、内臓も休まり、睡眠も深くなりますので、ワタシはよくこれを食べております。
味噌汁風にしてみたり、コンソメ風にしたり、あるいは中華風にしたりこれに季節野菜や根野菜を入れて食べております。
冷え性と自律神経の関係についてのまとめ

日によって激しい寒暖差気温があり、さらに新生活のスタートでストレスが溜まりやすいこの時期は、自律神経の乱れによる体温調整がスムーズにならなくなることがあります。
自律神経に良い習慣・正しい温活をコツコツと積み重ね、ポカポカ体質で健康的な毎日を過ごしていきましょう。
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム:冷え性
冷え性 | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院