早いもので4月も後半へと向かおうとしている今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしですか!?
緊張の連続の新生活がスタートしたこの時期、慣れない環境や強いストレス、不安などが長期的に続いていて、
ある日突然、「いつもより呼吸がしにくい」とか「めまい・吐き気」、「冷や汗・動悸」、「腹部の不快感」、「震え」などそんな経験をお持ちの方はいらっしゃいませんか!?
もしかしたら、”パニック発作”を起こしているのかも知れません。
そしてそれを放置していると、最近よく聞く”パニック障害”へとつながる心配があるんです。
電車に乗って会社に行く、仕事をするなど、これまでは普通通りにできていたことができなくなってしまうパニック障害は、自律神経とも深いかかわりがあると考えられています。
ここではパニック障害がどのような状態なのか、主な症状と自律神経との関係性、日常生活でできる工夫をお伝えしていきたいと思います。
【目次】
・パニック障害とは?主な症状と自律神経との関係性
・パニック障害の改善と予防に|日常生活でできる工夫
・まとめ
パニック障害とは?主な症状と自律神経との関係性
パニック障害とは、これまでであれば不安を感じることがなかったのに、先述のように日常生活において、突然激しい動悸や息切れ、過呼吸、めまい・めまい感、吐き気や冷汗、震え等の”パニック発作”を繰り返し、乗り物などに乗れなかったり日常生活に支障をきたしてしまう疾患のことを言います。
ここではパニック障害について、主な症状や自律神経との関係性を一緒に見ていきましょう。
パニック障害に見られる主な症状
突然急に様々は症状が出るパニック障害には、
①出勤や通学時にバスや電車などで生じやすい、動悸や過呼吸っぽい症状、めまい感や冷汗、吐き気などの「パニック発作」
②また気分が悪くなるのでは!?と予期した際にいつも以上に不安が強くなる「予期不安」
③美容室や歯科治療、映画館や劇場に行く事を強い恐怖を感じる「広場恐怖」
といった3つの症状が出やすくなります。
パニック障害は標準精神医学第6版(医学書院)によると、日本人ではおよそ3.4%、30人にひとりの割合で発症すると考えられているため、
今やけっして珍しい疾患ではないと言えるでしょう。
パニック障害はよく電車やバスなど乗り物において、発作が起きやすいと思われていおりますが、実はそれらばかりではなく、
美容室や歯科医院での治療時、映画館や劇場、または会議中、エレベーターなどで、予期不安から発作へとつながる場合も少なくありません。
つまり、”逃げるのが難しい状況”と感じる場所で、最も恐怖を感じ発作が出やすくなると言われています。
そして、”誰にでも”起こる可能性があり、決して他人事ではない疾患のひとつと言えるのです。
パニック障害と自律神経の関係性
パニック障害は、自律神経機能との関係も深いと考えられています。
いつもお話している様に、自律神経機能は「交感神経」と「副交感神経」とで、我々のカラダを調整してくれているのですが、過度にストレスがかかり続けると、交感神経が過緊張状態となり、カラダが休まりにくい状態へ。
皆さんも経験があるかと思いますが、仕事が溜まっていて疲れているのに眠りが浅く、ふと目が覚めて「あ!あれ、やったっけかな??」と思ったが最後、そこから寝ているのか起きているのかの状態で朝を迎えてしまうというあれです。
もっと分かりやすく言うと、子供の頃に遠足やお泊り学習の前夜に興奮して寝られないというあれです。つまり脳が興奮して休めないのですね。
頭から下はと言うと、過度のストレスにより、「戦いの神経」が常に働いた状態にある為、”動悸”や”胃の不快感”、戦いの神経ですから「血圧」もあげるのでそれによる、ふらつきやめまい感も出て、なんだか分からないけれども何かカラダがおかしい!と感じてくるのです。
パニック障害(発作)が起こる仕組みとは!?
ここでは、朝の通勤通学電車を例にとりパニック発作がおこる仕組みを簡単に見ていきましょう!
パニック発作を起こさない人は電車が来ても、「相変わらず混んでる電車だ」とは思うかも知れませんが、その他何も考えず乗り込む事でしょう。
しかし、パニック発作を起こす可能性のある人は「相変わらず混んでる電車だな」からの、「最近動悸がするし、ふらつきもあるから心配な”気”がする」と乗り込んでからの「何か息苦しくなって来た”気”がする」扉がしまってからの「何か気分も悪くなって”気”がする」走り出してからの「ほら、やっぱり吐き気もするし冷汗も出て苦しくなってきた!!」
とパニック発作へといく事があります。
“気”がするから始まりそれが本当に起きてしまうのです。
【POINT!!】
つまりパニック発作は「思考が出している身体症状」だと云う事なのです!
風邪でも胃腸炎でも、乗り物酔いでも無く、ましてや脳の病気でもなんでも無いのに気分が悪くなるのは「あなたの思考が出している」症状なのです!!
パニック障害の改善と予防に|日常生活でできる工夫
パニック障害の改善と予防は、第一にパニック障害と深いかかわりのある自律神経を整えることが基本的なステップになります。
目には見えない自律神経でも、意外に手軽な工夫とアイディアでその状態を整え、パニック発作の改善・予防にアプローチができるようになります。
ここでは自律神経を整えながら、パニック発作の予防と改善につなげる日常生活の工夫をお伝えしましょう。
自律神経を整える「呼吸法」を試してみよう
息を大きく吸う・吐くの呼吸法は普段は何気なく行っていることですので、工夫をプラスする方法もすぐに慣れていくことができます。
自律神経のバランスをセルフでコントロールできる呼吸法を、次の流れで行ってみましょう。
①息を吐くを6、息を吸うを4の割合で繰り返してみましょう。
②心身がこの呼吸法に慣れてきたら、息を吐く7、息を吸う3の割合にシフトしていきます。
この呼吸法は、パニック障害や自律神経の乱れの根本となる、過緊張気味になっている交感神経を緩和する効果が期待できます。
ストレスがかかるとどうしても呼吸は”吸う機能”が優位になるので、浅くなりがちに。
ですから呼吸法は日頃から気が付いたら取り入れる訓練をおススメしてます。
また集中力や平常心を高める効果も期待できるため、仕事や会議など、緊張しやすいシーンで試してみることも良いですよ。
パニック発作なんか忘れてしまえ!
パニック障害のセルフケアでは、パニック発作が起こったシチュエーションを振り返って、不安を感じやすい要因に応じた、それらを紛らわせる工夫やアイディアを持っておくことも安心です。
【POINT!!】
“パニック発作は最大90分でおさまる”と言われている。
ひと時パニック発作が起こると、「このまま死んでしまうのではないか!?」と強い恐怖にかられるこの発作ですが、死にはしませんし、長くとも”90分”でおさまると言われていますので、まずは
「ずっとは続かない!!」と強く思ってください。
また、私が当院に来ているパニック症状のお悩みの方には、LINEやメールの返信を電車でしてみてとアドバスしています。
つまり、「具合が悪くなる”気”が・・・」と思うのならばその”気”を他に集中させるのです。
先述の様に、パニック発作は別に内臓等が原因で気分を悪くしている訳ではないので、返信の文面を考え他に集中して貰えば意外と「あれ、もうこんなに駅だんだ」となり今度それが”成功体験”として”脳メモリーに上書き”されて、少しずつ乗れる距離が増えるのです。
“気”がそれれば別に本でも、動画でも携帯ゲームでもOKです!
そして、冷たい飲み物を持って乗るのもおススメです。
一口冷たい水を飲めば気分転換になり、胸部の不快感が軽減されますのでお試しを!
まとめ
パニック障害は長引くと慢性化して、治りづらくなります。
つまり”脳”が、「電車=気分悪い」と決めつけてそれが何年も放置しておくと、高確率で電車等に乗ると先の様に「身体症状」を出す様になってしまうからです。
当院では自律神経機能のケアと日常生活のコツ、そして今メンタルケアで注目されている「認知行動療法」の先生とも提携してお一人でも多くの方がいきいきと仕事とプライベートで活躍出来るようにお手伝いをしております。
最後に参考までに、しんきゅうコンパスさんへ当院の口コミを書いてくれた方です。
この方は20代女性。去年来院時は、ひと駅も電車で乗れずでしたが、年末なんと九州の地元に帰る事が出来ました!
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム 「パニック障害と自律神経の関係について|パニック障害を克服するセルフケア」
https://www.anmin-do.jp/column/entry/post-85/
厚生労働省みんなのメンタルヘルス
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_panic.html
リスタカウンセリング・ルーム(提携している認知行動療法の先生です)https://www.y-sinrisoudan.ne.jp/