と気になっている方も増えているようです。
下痢や便秘、食欲不振など、症状は様々ですが
その根底ではストレスが自律神経に悪さをしているのかもしれません。
そこで今回は、自律神経と腹痛の関係について、
とりわけコロナストレスの影響に注目しながらお話していきます。
【目次】
1.腸の働きと自律神経の関係
2.コロナストレスで腹痛に?
3.お腹が痛いときの対処法
4.さいごに
1. 腸の働きと自律神経の関係
さて、いつも腸はどのように動いているのでしょうか?
その働きを少し見てみましょう。
① 小腸で食べ物の栄養素を吸収して、残りを大腸に送る
② 大腸で水分を吸収して固形の便を作る
③ ぜん動運動によって便を排出する
このように腸は、食べ物を便として排せつするまでの大切な役割を担っているのです。
そしてこういった腸の働きは、実は自律神経が大きく影響しています。
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」という2つの神経で構成されています。
このうち「交感神経」が活発になりすぎると、腸の働きを抑制するため便秘がちに…。
つまり、腸の働きが抑制されるとぜん動運動が低下しますから、便が長く腸に留まることになり、水分を多く持っていかれてしまいカチカチの便秘になってしまうのですね。
反対に「副交感神経」が活発になりすぎると、腸の働きが促進され過ぎてしまいます。
すると過剰なぜん動運動によって、便の水分が十分に吸収されないまま腸を通過するため、下痢を起こしやすくなるというわけです。
このように自律神経は、「腸の動きを抑制する交感神経」と「腸の働きを促す副交感神経」という対照的な神経が相互に働いています。
両者がバランス良く働くことこそが、お腹の調子を整えるために必要不可欠なのです。
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2. コロナストレスで腹痛に?
このように、お腹の調子を左右する自律神経ですが、実はストレスの影響を大きく受けています。
特に今は、新型コロナの影響でストレスを多く抱えている方も多いはず。
思うように出かけられない不満や、先が見えない不安、慣れないテレワーク…。
要因は様々ですが、誰もが普段より強いストレスを受けているのではないでしょうか。
こういったコロナストレスは体に様々な悪影響を及ぼし、腹痛も例外ではありません。
まず、ストレスは脳内にある視床下部にネガティブな影響を及ぼします。
この視床下部は自律神経をコントロールしている部分でもあるため、ストレスは自律神経の乱れにつながるということになります。
そして、先にお話したように、自律神経が乱れると腸の働きにも影響するため、結果的に下痢や便秘といったお腹のトラブルにつながっていくのです。
「緊張するとお腹が痛くなる…」という場面を思い起こすと、何となくイメージしやすいかもしれませんね。
3. お腹が痛いときの対処法
いざお腹が痛くなると、すぐにでもどうにかしたいものですよね。
ここからは、ご自宅で試せる腹痛を和らげる方法をご紹介します。
① カイロでお腹を温める
腹痛に襲われたら、とりあえず市販のカイロでお腹を温めてみましょう。
腸のぜん動運動が促され、お腹のハリを緩和できるかもしれません。
またお腹を下しているときも、カイロを貼ると痛みが和らぐことがあります。
② 楽な姿勢をとる
痛みが少しでも和らぐ体勢を探してみましょう。
どんな姿勢が良いかは人によって違いますが、一般的にはひざを曲げてお腹周りの緊張をほぐし、少し前屈したような姿勢が楽といわれています。
ちょうど胎児のような姿勢ですね。
さらに試してみてほしいのが深呼吸。
深呼吸にはリラックス効果もあるので、つらい時は意識的に深く呼吸をしてみましょう。
また、ストレスから来る腹痛は、生活習慣を見直して自律神経を整えることも大切。
次のようなことを意識して、毎日過ごしてみてくださいね。
・朝起きたら朝日をたっぷり浴びる
・お風呂に浸かって全身を温めると同時にリラックスする
・なるべく同じ時間に3食摂る
4. さいごに
今はコロナストレスもあって、自律神経が乱れやすい時期です。
お腹が弱い方などは「腹痛」という形で不調が出てきやすいかもしれません。
普段はお薬に頼りがちな方も、これを機に自律神経を整えることにも目を向けてみてくださいね。
【参考】
一般社団法人日本臨床内科医会「自律神経失調症」
https://www.japha.jp/doc/byoki/019.pdf
一般社団法人広島県医師会「腹痛―おなかが痛いとき―」
http://www.hiroshima.med.or.jp/pamphlet/55/post-11.html