こう聞かれて、「ハイ!健康です!」と
即答できる方って現代社会においてどれ位いらっしゃるでしょうか。
「病気でもなく虚弱なわけでもなく、心身共に社会的にも満たされた状態」であると
ほとんどの方が思っていれているでしょうか!?
実はこれ、前に当院コラムでもご紹介しましたが、
WHO(World Health Organization )世界保健機関が提唱している
「健康の定義」なのです。
これが健康だとすると!?
少なくとも我が日本では、もしかしたら極ごく僅かかも知れませんね!?
本コラムは最近、疲れやすく、疲れが抜けにくいと感じている人向けとなっております。
【目次】
現代の職場環境について
健康に向けて出来る事から始めよう
最重要課題は自律神経バランス!
自律神経を整えてしっかりと睡眠を!
女子必見!なぜ足は浮腫むのか!?
最後に
現代の職場環境について
毎朝、満員電車のストレスに加え、職場環境のストレス、長時間のPC業務と同じ姿勢での作業による眼精疲労や首・肩のこり、更に腰痛もキツイ。
また、夜遅くまで仕事する事も珍しくなく、日々の睡眠不足により、何だか疲れやすく疲れが抜けない為に慢性的な疲労感がある…
そんな方実は多いのではないでしょうか!?
厚生労働省によると、男女ともに身体の不調ベスト1,2の中に、「肩こり・腰痛(男性の3位は鼻症状 女性では関節痛)」が入っており、また、職場環境において、強いストレスを感じるというデータは、2013年では約52%の人たちが感じていたのが、3年後の2016年には60%を超す勢いで増えております。
その内訳は、仕事の量・質が断トツに多く、次いで仕事の失敗や責任、対人関係(パワハラセクハラ含む)と続きます(20代~60代)。
こんな状況では、先述の「健康の定義」はとても満たされそうにないのが実情ですよね。
気をつけてください!
余談ですが人間に一番良くないストレスは対人関係のストレス。その中でも「職場」のストレスが一番心身を壊してしまいますので。
健康に向けて出来る事から始めよう
私たち現代人にとっての「健康の定義」とは何でしょうか!?
私が考える定義は
「疲れにくい身体・疲れが抜けやすい身体」を維持していく事だと思います。
それにより慢性疲労を解消し仕事やプライベート両方充実した毎日を送っていけるのです。
それには、しっかりと休養が出来る身体にしなければいけません。食事を美味しく摂る事が出来て、しっかりとした睡眠をとり、しっかり栄養分を消化吸収できる様にお腹の状態も良いように保つ事も重要です。
そして、今の時期は身体の冷えにも気をつけましょう。
カイロを使用したり足首までしっかり靴下で温め、腹巻もあれば最高です。
当院の冷えコラム:/column/entry/-1154/
最重要課題は自律神経バランス!
私の恩師である西條一止先生(元筑波技術短期大学学長 名誉教授 医学博士)は常々、自律神経機能のバランスが整っていなければ我々は種々の不具合が出て来ると言っております。
そして先生の研究では、自律神経の"副交感神経"がしっかり働かなければ「疲れやすく・疲れが取れなく、体調不良になりやすい」。
また交感神経が過緊張状態では「イライラや腰痛、肩こりなどの症状が出やすい」という発表もあり、自律神経のバランスが整っていなければ、肩こり腰痛だけではなく、慢性疲労が取れず現代人にとっての健康の定義である「疲れにくく、疲れが抜けやすい」身体は手に入らないという事ですね!
自律神経を整えてしっかりと睡眠を!
先述の自律神経のバランスですが、睡眠に関してもやはりとても影響を与えます。
特に慢性疲労を感じている方はしっかりした睡眠が必要です。
夕方以降から「副交感神経をやや優位」にさせ、しっかりと睡眠をとらなければ身体は回復しません。
睡眠は「脳」を休めるにも重要で副交感神経が優位になってくれる事で脳を休め、また、身体はエネルギーをしっかり蓄える事が出来るのです。
つまり、レム睡眠で筋肉を緩ませて身体を休め、ノンレム睡眠では脳を休めるという事を身体はやっているのです。
自律神経のバランスが乱れると、不眠が多くみられるのはこの様なメカニズムが乱れるからだと言われています。
また、近年の研究ではしっかりと質の良い睡眠を取らなければ「満腹中枢」しっかり働かなくなり、過食を招くという報告もあるようです。
"安眠はスタイル維持にも不可欠"という事です!
女子必見!なぜ足は浮腫むのか!?
よく長く立っていたり、疲れが溜まるとブーツが閉まらないとか、靴下のあとがくっきりついて取れない等の浮腫みが気になる女性も多いと思います。
あれは、疲労で筋肉が静脈血を押し上げ心臓に戻す力が少し弱くなってしまい、毛細血管に大きな負荷がかかり漏れ出している状況で、これをリンパ管が補助して回収出来るはずが、リンパ管自体も筋肉が動く事により働くものなので、リンパ管もしっかり働けない状態なので「足がパンパン」という事になるのです。
解決は足を動かす事。
歩く際もしっかりとかかとから地面について親指側でしっかりと蹴り出して歩く事。
浮腫みを訴える方の多くは歩き方が良くない方が多く、特に足を「ズッて」歩く人は足首が上手く使えていないので、ふくらはぎが浮腫みやすくなります。
"直立"での二足歩行が出来るのは我々人間だけなのでしっかり正しく歩きましょうね!
最後に
先述の職場に関する強いストレスの原因の第二位に「仕事の失敗」がありました。
睡眠不足や慢性疲労は、正常な判断能力を奪います。
何だか失敗続きでストレスが溜まり、日々の流れを変えたいなどと悩んでいる方がいましたら、
どうかしっかりと睡眠をとってください。
そして、美味しいご飯を食べて身体にもしっかりと良い栄養をあげてください。
必ず些細な事から、何かが変わっていく筈です。
※このコラムは慢性疲労症候群を対象にしている訳ではありません。
参考資料:厚生労働省ウェブサイト
臨床鍼灸治療学 医歯薬出版
やさしい自律神経生理学 中外医学社
面白くて眠れなくなる人体 PHP