睡眠不足解消!自律神経を整えるための朝夜ルーティン

皆さまこんにちは。
ゴールデンウィークもすでに終わりを告げ、また通常通りの毎日に戻っている方がほとんどであると思いますが、いかがお過ごしでしょう!?

新社会人の皆さま、春先の緊張が少し和らぎ始めたこの時期、長期休暇を経て、対人関係や仕事の悩みが一気に膨らみ、「職場に行きたくない…」と感じる方も多いのではないでしょうか?

そんな皆さまに、ぜひお尋ねしたいことがあります。

「しっかりと睡眠は取れていますか?」

【目次】

  • 健康のカギは質の良い睡眠!自律神経が整う快眠習慣とは?
  • 睡眠の質を左右する自律神経バランスとは?その仕組みと影響
  • 自律神経を整える方法!朝夜ルーティンで疲労回復を促進
  • 快眠の秘訣は“無”になること!?自律神経を整える寝る前ルーティン
  • 安眠道鍼療院での睡眠サポート!自律神経改善への取り組み
  • 最後に


健康のカギは質の良い睡眠!自律神経が整う快眠習慣とは?

ご存知の通り、私達は睡眠をしっかりと取らなければいけません。しっかりと深い睡眠“深睡眠”を得る事で、大脳をきちんと休ませる事が出来、心身共に軽快に過ごす事が出来るのですが、皆さんの睡眠状況はいかがでしょうか!?

よく聞くのが…
・寝つきは良いが身体の疲れが取れない。
・いつも横になるとすぐに寝るので大丈夫だと思っている。
・朝から疲れている…などなど。

これらに共通して言える事は、大脳がしっかりと休まっていない状態であること。
2番目に関しては、「脳が緊急事態」と感じて「ブレーカー」を落としている様なもの。疲労度が強い時に起こるもので、“気絶”させいる様なものですから、決して良い睡眠とは言えません…

良い睡眠とは、約10〜20分程度のまどろみ後、自然と眠りにつき、朝起きた時にスッキリ感があると云うのが理想の睡眠であると思うのですが、現代社会ではこのような睡眠が取れている人は少ないのが現状です。

その背景として考えられるのは、仕事が忙しい、ハードなマルチタスク、情報過多、人間関係も色々と気を遣わないといけない現代社会、何かと過度なストレスが交感神経を優位にしてしまいます。

さらにお休みも、ダラダラとスマホをいじりながら半日以上費やしてしまい、それに夜ふかしも加わり、結局また睡眠時間をしっかりと取れないまま、週明けを迎えるなど経験した方は少くはないでしょう!?
こうした生活習慣が続くことで、自律神経のバランスが崩れ、良質な睡眠が取れなくなってしまうのです。

今回はそんな方々の為に、自律神経バランスからみる良い睡眠“安眠”について簡単にお話していきましょう。

睡眠の質を左右する自律神経バランスとは?その仕組みと影響

当院のコラムでは、これまで何度も自律神経についてお話ししてきましたが、今回はそのおさらいとして、簡単にご説明します。

自律神経とは?

自律神経は、私たちの意思とは無関係に体の機能を調整してくれる神経です。大きく分けると次の2つがあります。

交感神経:日中の活動をサポートし、心拍数を上げたり血圧を高めたりして「戦う・逃げる」状態を作ります。

副交感神経:リラックス状態を作り、消化や回復を助け、「休む・癒す」働きをします。

健康な状態では、これらの2つの神経がバランスよく働き、一日のリズムを整えています。しかし、現代社会のストレスや過密なスケジュールが続くと、このバランスが崩れてしまうのです。

交感神経が過剰に働くとどうなる?

日中はアクセルの役割を果たす交感神経が優位に働いているおかげで、私たちは活動的に過ごすことができます。しかし、これが過剰に働きすぎるとどうなるでしょうか?

例えば、ストレスや多忙な日々が続くと、交感神経は過緊張状態に陥り、副交感神経が抑制されてしまうといわれています。


その結果:

  • 眠れたとしても、朝起きた時に疲労感が抜けていない
  • リラックスしたいのに急に動悸がして落ち着けない
  • 常に考え事が頭から離れず、眠りにつけない

交感神経と副交感神経を車に例えると…

自律神経のバランスを車の運転に例えると分かりやすいです。

  • 交感神経:アクセル
  • 副交感神経:ブレーキ

車もアクセルとブレーキのバランスが取れているからこそ、安全に運転できます。しかし、どちらか一方だけが強く効きすぎてしまうと、事故や故障のリスクが高まりますよね?

自律神経の乱れも同じこと。
交感神経が過剰に働いている状態は、アクセルを踏みっぱなしでブレーキが効いていない状態です。
これでは身体も心も休まるはずがありません。

「アイドリングがかかっている状態」とは?

初診の方によくお話しするのが、「アイドリングがかかっている状態」という例えです。

つまり、身体は一見休んでいるように見えても、脳はエンジンがかかったままの状態
サイドブレーキを引いて停車しているはずなのに、エンジンが切れず、ガソリンだけが消耗しているようなものです。

その結果、身体の疲労感が抜けず、常にだるさや倦怠感を感じる状態が続いてしまうのです。

忙しさを言い訳にしないで!早めのガス抜きを

現代社会は「モビリティファースト」とも言えるほど、動き続けることが求められがちです。
しかし、無理を続けていると、いずれキャパシティがオーバーし、心身ともに動けなくなってしまうことも

そうなる前に、適度なガス抜きと自律神経の調整を取り入れることが重要です。
次回は、自律神経を整えるための具体的な方法についてご紹介していきます。

自律神経を整える方法!朝夜ルーティンで疲労回復を促進

自律神経を整える方法として、入浴や朝日を浴びることなどはよく知られていますが、今回は少し視点を変えて「メリハリをつける生活習慣」に焦点を当ててみましょう。

現代人に欠かせないデジタルデトックス

現代社会では、PCやスマホ、タブレットなどが生活の一部になっていますよね。
その便利さゆえ、私たちは常に画面を見続けている状態に陥りがちです。

だからこそ、休日だけでもデジタルデトックスを試してみることをおすすめします。
手元にスマホがあると、ついSNSをチェックしたり、動画を見たりして、あっという間に時間が過ぎてしまうものです。

そこで、一度スマホやタブレットの電源を切り、手の届かない場所に置いてみましょう。
その代わりに、以下の3つを取り入れてみてください。

1. デジタルデトックスで脳をリセット

デジタルデバイスの利用を控えるだけで、脳がリラックス状態に入りやすくなります。
SNSやゲームの刺激から離れることで、交感神経の過剰な興奮が落ち着き、副交感神経が優位になります。

2. 紙の本で読書する

最近では、「大人になると本が読めなくなる」と言われるほど、紙の本を読む機会が減っています。
しかし、紙の本を読むことで、脳が視覚情報をゆっくり処理する時間が生まれ、リラックス効果が得られます。
また、読書に没頭することで、雑念が消え、自然と副交感神経が優位になっていきます。

3. 好きな音楽やラジオを聴く

デジタルデトックスの際には、穏やかな音楽やリラックスできるラジオ番組を流してみましょう。
聴覚からの心地よい刺激は、副交感神経を活性化させる効果があります。
特に、睡眠前にリラックス系の音楽を聴くことで、眠りにつきやすくなるだけでなく、寝起きの疲労感も軽減されます。

メリハリをつけた生活習慣で自律神経を整える

日常の中で、少しの時間だけでも「デジタルデトックス」「読書」「音楽を聴く」といった習慣を取り入れることで、高ぶった交感神経が落ち着き、自律神経のバランスが整いやすくなります。

疲れが取れにくいと感じている方こそ、ぜひこの3つの習慣を試してみてください。
きっと翌朝の目覚めが変わるはずです。

快眠の秘訣は“無”になること!?自律神経を整える寝る前ルーティン

睡眠のコツを尋ねられることが多いのですが、その答えはズバリ「無になること」です。
ここで言う“無”とは、「何も考えない」状態になること。

私たちは、眠る前に必要のないことまで考えてしまいがちです。
「明日の予定」「今日の失敗」「あの会話の意味」など、考え始めるとキリがありません。
こうした余計な思考が脳を覚醒させ、交感神経が優位になってしまうことで、寝つきが悪くなりがちです。

なぜ“無”になることが重要なのか?

脳が活発に動いていると、身体はリラックスしていても脳は休まらず、
結果として自律神経のバランスが崩れ、深い眠りに入れなくなります。

特に考えすぎて動悸がしてきたり、不安感が増してきたりする場合は、交感神経が強く働いている証拠です。
そのため、「今考えても解決しないことは考えない」というスタンスで**“無”になること**が快眠の秘訣です。

寝る前のおすすめルーティン:無になる方法

1.仰向けで大の字になり、全身の力を抜く

布団の上に仰向けで横たわり、手足を軽く広げて全身をリラックスさせましょう。

2.目を閉じる

 視覚情報を遮断することで、脳への刺激を減らします。

3.呼吸法:4秒吸って、6秒吐く

深呼吸をする際は、鼻から4秒かけて吸い、口から6秒かけてゆっくり吐き出します。
 この時、寝息のように細く長く吐くことを意識しましょう。

4.頭に浮かんでくる映像や言葉を“ぼんやり”追う

考え事が浮かんできたら、それを無理に止めずに「ぼんやり」と追いかけてみます。
 焦点を当てず、ただ浮かんでは消えるイメージを眺めるような感覚で行いましょう。

無になることで眠りの質が変わる

寝る前に考えごとを整理しようとすると、かえって脳が覚醒してしまい、寝つきが悪くなります。
今考えても答えが出ないことは、今考える必要がないこと。
リラックスし、深い呼吸を意識しながら“無”になる時間を取り入れることで、
自然と自律神経が整い、質の良い睡眠へと繋がります。

ぜひ、寝る前の習慣に取り入れてみてください。
翌朝の目覚めが驚くほどスッキリするかもしれませんよ。

安眠道鍼療院での睡眠サポート!自律神経改善への取り組み

この時期、当院には若い方々からの不眠やストレスに関する相談が増えてきます。
しかし実際には、新社会人よりもその少し上の世代からのご相談が多いのが現状です。

彼らは上司からの指示を受けつつ、部下にも指導をしなければならないという、まさにマルチタスク状態に置かれています。
さらに、休日も午前中は仕事を片付けなければ終わらないという生活を続けることで、心身共にダメージを受けてしまうのです。

「自分は弱い…」そんなことはありません

相談に来られる方々は、「自分は弱い人間だ」と涙ながらに訴えることが少なくありません。
しかし、そんなに強い人間などいませんし、自分を責める必要もありません。

「自分がいないと会社に迷惑がかかる」と焦る方もいますが、組織の役割は人が不在でも回ることです。
一人の欠員で業務が滞るような体制であれば、その組織自体に問題があると考えるべきでしょう。

まずは、しっかりと休んで体調を整えることが第一
そのためにも、当院ではお話を丁寧に伺い、一人ひとりの状態に合った対応を行っています。

初診の流れと当院の方針

当院では、初めてのご相談者様にはまずお電話にて症状を詳しく伺います
その際に、当院での施術が適切であると判断した場合に限り、ご来院いただきます。

さらに、来院時には最低30分間の問診を行い、現在の身体の状態や回復の見通しを丁寧に説明
ご本人が納得された上で施術を開始するという流れを徹底しています。

このプロセスを大切にしている理由は、安全と安心を最優先に考えているからです。
はり師・きゅう師の資格は、厚生労働省認可の国家資格です。
そのため、治療の適応範囲を見極め、場合によっては専門の医師の診察を優先することも重要です。

判断が求められるケースの例

最近も、数年ぶりに「また施術をお願いできますか?」というお問い合わせがありました。
内容を詳しく聞いてみると、他院で治療を受けても改善せず、当院に再度相談したいとのことでしたが、少し違和感のある症状がありました。

詳しく伺うと、その方はガンを患っており、月末に手術を控えているとのこと。
この場合、まずは担当医に相談し、鍼施術の許可が出てから対応する旨をお伝えしました。
許可が下りれば再度ご連絡をいただく予定ですが、現時点でその連絡はありません。

また、別の常連の方から「予約を早めてほしい」との依頼がありました。
症状を詳しく聞くと、どうも不安な内容だったため、すぐにクリニックの受診を勧めました
結果、大学病院で緊急手術を受けることになりましたが、早期対応できたため現在は元気に通院を続けておられます。

安易な施術は危険!正しい知識と判断が必要

このように、安易に施術を引き受けることは非常に危険です。
だからこそ、施術者には正確な知識と判断力が求められます

今では「自律神経調整」と謳う施術院が増えていますが、
実際に自律神経の働きや役割について正確に説明できる施術者は少ないのが現状です。

例えば、脳神経にも自律神経が含まれていることや、交感神経・副交感神経の働きなど、
基礎知識をしっかりと理解しなければ、誤った施術を行う危険性もあるのです。

確かな技術と経験が支える施術

私の恩師は、某技術大学の元学長であり、某国立大学の元教授でもありました。
長年にわたり「はり」を用いた自律神経機能の調整研究を行い、その手法を私たちに手取り足取り叩き込んでくれた方です。
また、医師向けの鍼灸研究会も開いていたため、医療の現場でも信頼される技術を学んできました

その経験があるからこそ、私は施術の可否を慎重に見極めることを徹底しています
施術をすることでかえって状態を悪化させるようなことがあってはならないからです。

命にかかわるケースもあるからこそ

なぜここまで慎重に対応するのか?
それは、私がまだ新人だった頃、末期の直腸ガンの方が常連様になられたという経験があったからです。

当時の経験が、私の施術方針の基盤となっています。
その詳細については、また別の機会にお話しさせていただきますが、
施術を行う際には常に「この方の体調をさらに悪化させるリスクがないか」を考え、
最善の判断を行うことを心がけています。

あなたの身体は大切な資産です。
無理をせず、まずはしっかりとお話を聞かせてください。

最後に

先ほど車の話をしましたが、皆さん、車や自転車の調子が悪くなった時、どうしますか?
本で少し知識をかじっただけの人や、独自の技術を謳う素人に修理を任せるでしょうか?

私なら絶対に避けます。

車や自転車の場合、整備士という国家資格を持ったプロに任せるのが当たり前ですよね。
万が一修理不可能であっても、「乗り換え」という選択肢があります。

しかし、これを人体に置き換えたらどうでしょう?

車や自転車が壊れた場合は新しいものに買い替えることができますが、
人体は一度壊れたら、乗り換えることはできません。
輪廻転生でもしない限り、一生使い続けるしかないのです。

それにもかかわらず、自分の身体を素人に任せてしまう方が多いのは非常に危険です。
最近では、SNSやインターネット上で「自律神経調整」や「整体」を謳う無資格者が増えています。
しかし、一般の方にとっては、有資格者と無資格者の区別がつきにくいのが現状です。

整体=医療? その誤解に注意!

一部のメディアでは、「整体」や「リラクゼーション」を医療行為のように誤解させる表現も見受けられます。
しかし、これは非常に危険なことです。

本来、国家資格を持たない者が医療行為を行うことは法律で禁じられています
施術を受ける際は、まず以下の質問をしてみてください:

  • こちらは国家資格者の施術ですか?
  • 免許証は見える場所に掲示されていますか?

例えば当院でも、資格を持つ施術者の免許証を院内の見える場所に掲示しています
これは、安全・安心の証です。

大切な身体だからこそ、信頼できる場所で施術を

私たちの身体は、一生使い続ける唯一の資産です。
だからこそ、自分の身体を託す相手が信頼できるプロかどうかを見極めることが何より重要です。

「国家資格者の施術ですか?」と尋ねるのは、決して失礼なことではありません。
むしろ、自分の身体を守るための最初のステップです。

ぜひ、次回施術を受ける際には、
あなたの身体を任せる相手が本当に信頼できる存在なのか?
確認してみてくださいね。

プロフィール

安眠道鍼療院 鍼職人 サトウ コウキ
鍼職人 サトウ コウキ

不眠をはじめ、肩こりや腰痛、背中の痛み、眼精疲労、ダイエット、生理痛・PMS、パニック障害などの自律神経のトラブルは一度お問い合わせください。
当院では施術のみならず、ご自分で出来る簡単なセルフケアや生活習慣の改善などを含め、ご相談にものっております。
皆さまにより良くなって頂けるよう最大限サポートさせて頂きます。

資格・所属団体

厚生労働省認可 国家資格
はり師 第136568号 / きゅう師 第136387号
多摩府中保健所届出済治療院
公益社団法人 全日本鍼灸学会 所属

安眠道鍼療院

住所 東京都武蔵野市吉祥寺南町2-25-12ピネスプラザ 301号室
最寄り駅 JR中央線総武線、京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩約5分