自粛ムードや猛暑が続くなか、運動不足で太り気味な方や、
体力が落ちてきたと感じている方も多いのではないでしょうか!?
そこで今回は、運動不足と自律神経との関係や、
自律神経を整えるのにおすすめの運動方法についてご紹介していきます。
【目次】
1. 自律神経と肥満の関係
2. 運動不足は自律神経の働きを低下させる?
3. 軽い運動で自律神経を整える
4.さいごに
1. 自律神経と肥満の関係
運動不足となると、まず気になるのが「肥満(メタボ)」ではないでしょうか。
この「肥満」、一見すると「自律神経」とは関係なさそうに見えますよね。
しかし、「自律神経」が乱れると、食欲のコントロールや脂肪の分解が上手くいかなくなり、結果的に「肥満」へとつながっていくのです。
自律神経と肥満との関係を詳しくご説明していきます。
まず自律神経は、アクセル的な機能をもつ「交感神経」と、ブレーキ的な機能をもつ「副交感神経」の2つの神経系から成ります。
このうち、「交感神経」が刺激されると食欲は抑えられ、「副交感神経」が刺激されると食欲が増すことが分かっています。
例えば、緊張する(=交感神経を刺激)と食欲がなくなり、リラックスする(=副交感神経を刺激)と途端に食欲が出てくる…というシーンを想像してみると分かりやすいかもしれませんね。
さらに、「交感神経」が活発になると、副腎からアドレナリンというホルモンを分泌して、余分な脂肪を燃焼してくれています。
このように、自律神経がしっかり働くことで、食欲を適度に抑えて過食を防いだり、脂肪を燃やして肥満を抑えたりできるのです。
つまり、「自律神経」と「肥満」は切っても切れない関係ということ。
そのため、自律神経が乱れたり働きが低下したりすると、結果的に太りやすくなってしまうのです。
2. 運動不足は自律神経の働きを低下させる?
「運動不足=太る」というのは、すぐイメージできるかと思います。
しかし、実は運動不足は「太る」だけでなく、「自律神経の働き」にも影響を及ぼすことが分かっています。
ある実験によれば、自律神経活動が低下している肥満者を対象に12週間の運動トレーニングを実施したところ、心臓に関わる自律神経の働きが改善したことが分かっています。
つまり、脂質代謝や食欲調節機能の中枢である自律神経の働きが低下することで生じる中年肥満も、習慣的な運動によって自律神経の活動を活発にさせることで、予防していくことができるのではないかと期待されているのです。
また上記の実験では、血圧や血中コレステロール、中性脂肪などの生活習慣病を引き起こすリスクも改善したとの結果も。
やはり運動することは、健康にかかせない存在なのだということを改めて認識させられますね。
ちなみに、これらの研究で行われたのは、いずれもそれほど激しい運動ではありませんのでご安心ください!
次章では、自律神経を整えてやせやすい体を作るために取り入れたい運動方法についてご紹介します。
3. 軽い運動で自律神経を整える
ここからは、自律神経を整えるのに効果的な運動をご紹介します。ぜひ、日常に取り入れて習慣にしてくださいね。
ヨガ
まずはヨガ。古代インドから続く修行をルーツに持つ運動法で、現代では心身の健康法として広く親しまれています。
深い冥想を取り入れたヨガは、精神的な落ち着きが得られるだけでなく、呼吸を整えるといった効果もあり、ストレスでバランスを崩しがちな自律神経を整えるエクササイズとして根強い人気があります。
これまではヨガ教室に通うスタイルが一般的でしたが、コロナの影響でヨガのオンラインレッスンなども増えてきています。
また、Youtubeなどでも多くのレッスン動画が配信されているので、おうちで楽しく試してみるのも良いかもしれません。
ストレッチ
次いでストレッチ。普段伸ばさない部分を意識的に伸ばすことで、体の柔軟性を高めるのに効果的な運動です。
実はストレッチは、体の柔軟性だけでなく、リラクゼーション効果があることも明らかになってきています。
そのため、お風呂上りのリラックスタイムに、のんびりストレッチするのがおすすめです。
ランニングや筋トレはつらいと感じる方も、自宅で手軽にできるストレッチなら始めやすいかもしれませんね。
ウォーキング
そして最後にウォーキング。ヨガやストレッチをするための時間がとれない忙しい方は、もっとも簡単に実践できるウォーキングがおすすめです。つまり、単純に歩くのです。
「通勤中に一駅手前で降りて歩く」
「休憩時間に会社や自宅の周りを歩く」
「少し遠いスーパーに買い物に行く」
といったように、普段の生活のなかで少しだけ工夫してみましょう。
4.さいごに
今回は、運動不足と自律神経の関係やおすすめの運動方法をご紹介しました。
ちなみに運動をする時は、ぜひ「気持ちいい!」と感じるくらいを目標に行ってみてください。くれぐれもやりすぎに注意です。
そして、少しずつでも長く続けることも大切。
しばらくすると、体調や体型の変化を感じられるようになるかもしれませんよ!
【参考】
「自律神経機能と運動」京都大学大学院人間・環境学研究科 森谷敏夫氏
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspog/19/3/19_KJ00009903655/_pdf
「ヨガ」厚生労働省e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-085.html
「ストレッチングの効果」厚生労働省e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-006.html