新型コロナによる外出自粛で起こり得る症状について

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言の発令から1ヶ月ほどが経ちました。
外出自粛が要請されるなか、みなさま自宅で過ごす時間が大幅に増えたことと思います。
そこで今回は、ずっと家にいることで起こり得る「体調の変化や不調」について
対処法と合わせてご紹介していきます。


【目次】
1.外出自粛でどんな症状が起こる?
2.危険!体の不調を知らせるサイン
3.外出自粛を元気に過ごすために
4.ストレスケアで免疫バランスを整える!

1.外出自粛でどんな症状が起こる?

急激な生活リズムの変化で、多少なりとも体の不調を感じる方も多いのではないでしょうか。
では、実際どのような症状が起きてくるのか見ていきましょう。

・不眠

まず心配されるのが「不眠」です。
早起きする必要がなくなって夜ふかしが多くなると、睡眠のリズムが崩れがちになります。
さらに、仕事を自宅でしていると「オン」「オフ」の切り替えが上手くできず、寝る時間になっても脳が活発なままリラックスできないということも。
その結果、寝つきが悪くなるなど、睡眠の質が低下してしまいます。

・頭痛や肩こり“腰痛”

また、「頭痛」や「肩こり」が出やすくなったという方もいます。
在宅勤務が広がるなか、自宅のデスクやリビングでパソコン作業をしている方も多いと思われます。
このような慣れない姿勢で長時間の作業により、眼精疲労からの頭痛や肩こり、そしてなんといっても“腰痛”の方が激増しております。

先日も自宅リビングで立ち上がる時に『ギクッ!』と魔女の一撃が走りその日は寝返りもできず、次の日にご家族に付き添われ「そろりそろり」といらした常連の方がおりました。
原因は、「座りすぎ&動かさな過ぎ」です。これも通勤時間が無くなり歩く時間が減り、逆に座る時間が増えた事による腰への負担です。
ただでさえ我々日本人は世界一座っている時間が長い民族と言われておりますので、30~40分に一度は十分腰や背中を伸ばしてあげましょう。やり方はネットにたくさん出ているので、ご自分が“継続しやすい”ものを見つけてくださいね!
もちろん、その方は帰りには“シャキッ”として帰られましたよ!

・食欲不振や食べ過ぎ

食欲のコントロールができず、「食欲がない…」「つい食べ過ぎちゃう」といったことも起こり得ます。こんな時ですので、食べてり呑んだり位しか楽しみがない…と云うのも凄くよくわかりますが、環境の変化や外出できないことへのストレスは、胃腸の働きだけでなく、満腹中枢や摂食中枢といった食欲をコントロールする脳内の信号にも影響します。
特に「外出自粛で体重が増えた…」という方を多く見ますが、不安定なこんな時だからこそ、「炭水化物抜きダイエット」のような無理なダイエットは絶対に控えてくださいね。

・意味もなく悲しくなったりイライラしたりする

そして、情緒が不安定になることも考えられます。
先の見えない不安や人と会えないやるせなさで、ただでさえ落ち込みがちになってしまうものです。
さらに、こういったストレスが影響して、急に悲しくなって泣きたくなったり、不安を感じたり、あるいは無駄にイライラしてしまったりするなど、感情がコントロールできなくなる場合もあります。
そうでなくとも、今は先の見えない不安により、ストレスを強く感じるため、交感神経が過緊張気味になりやすく、身体の力が抜けづらい時…

実際当院にも、一人暮らしの方などはテレワークにより極端に人との会話が減り、気分が沈みがちになるので、身体のメンテナンスは「気分転換」にもなり助かるとの声を多数頂いております。

2.危険!体の不調を知らせるサイン

上記のように、ハッキリ自覚できる症状だけとは限りません。
知らぬ間にストレスが溜まって、気がついたら取返しのつかないことに…なんてことも考えられます。
以下のような状態にないか、日々ご自身をチェックしてみてください。

「作業効率が落ちる」
→いつもなら1時間で終わっていた作業に、2時間以上かかるようになった…

「趣味が楽しくない」
→楽しみにしていた趣味のお菓子作りがつまらなくなった…

「返信が遅れる」
→LINEが来たけど返信するのが億劫になってきた…

このように、「いつもと何となく違うかも…」というのは、メンタルに不調を来たしているサインかもしれません。
ちょっと気持ちが疲れている時は、次にご紹介する内容も少し参考にしてみてくださいね。

 

3.外出自粛を元気に過ごすために

緊急事態宣言が延長されて外出自粛が続くなか、自宅で元気に過ごすために意識したいことをいくつかご紹介します。

・規則正しい生活

在宅勤務や休校によって生活リズムが崩れやすくなる今、規則正しい生活を送ることが何より大切です。
毎日一定のリズムで生活することは、「睡眠」「食欲」「メンタル」といった全身の健康を保つための基礎となります。
朝はきちんと起き、太陽光をしっかり浴びて朝食を摂る。これが元気に過ごすための最重要ポイントです。

・誰かとコミュニケーションをとる

SNSやSkype、Zoomなど、インターネットを積極的に活用して、誰かと近況報告でもしてストレスを発散しましょう。
以前、ここのコラムでもご紹介したと思うのですが、女性のストレス発散は「気の置けないお友達とのおしゃべり!」うちにいらしている女性の方々も「昨日zoom呑みしましたー!楽しかった~」とお話してくださる方が増えました。
逆に男性は「趣味に没頭する」か「コレクションを眺める」のが良いのだそうです。だもんで、わたくしは昔のゲームを引っ張り出してきて、ソフトを並べてそれらを眺めながらレトロゲームにはまり中です笑!

また、今の状況に不安を抱えている場合は、厚生労働省の委託で運営されているウェブサイト、「こころの耳」から相談することも可能です。
「こころの耳 新型コロナウィルス感染症対策(こころのケア)」https://kokoro.mhlw.go.jp/etc/coronavirus_info/

さらに、当院「安眠道診療院」でも電話によるカウンセリングを受け付けておりますので、「最近よく眠れない」「なんとなく落ち込む…」といった不調があればお気軽にご連絡ください。

・情報を取り入れすぎない

テレビやインスタグラム、Twitterでは、自宅で楽しく過ごす方法がたくさん紹介されています。
手の込んだ料理を作ってみたり、おしゃれな部屋で運動してみたり…様々なアイデアがあふれていますが、これらはあくまで他人の目に触れることを前提にバッチリ準備して撮影した写真や動画がほとんど。
あまり見すぎていると、「こんな手の込んだ料理できない」「こんな整理整頓できない」と、知らぬ間に自分を追い詰めてしまうこともあります。
余分な情報はシャットアウトして、まずはご自身が好きなこととじっくり向き合うだけでも十分ではないでしょうか。

4.ストレスケアで免疫バランスを整える!

免疫システムは自律神経機能も関与。つまり「自律神経のバランス=免疫バランス」にも少なからず影響してきます。
大方の予想通り、緊急事態宣言が延長され家で過ごす時間がまた多くなるかと思います。
新型コロナウィルスにより今まで経験した事のない状況で私も含め皆さん生活をしております。自宅での生活に慣れてきている方がいる一方で、なかなか適応できずに体調を崩してしまう方がいることも事実です。

薬もワクチンもない現時点では、やはり「免疫力」も重要になるかと思います。
そしてストレスはこの免疫力に悪影響を与える要因の一つでもありますので、できる範囲でやはりストレスケアはとても大切です。
普段のテレビを消して、今だからこそ「ラジオ」を聞いてはいかがでしょう!?意外とお気に入りの音楽がたくさん流れてきてリラックスできるものです。
それに加え、動物と触れ合うのは皆さんご存知の通り幸せホルモン「オキシトシン」が分泌されますので、動物と暮らしている方はこの際より一層触れ合ってくださいね!(動物の映像を見るだけでもOK!)

また、先ほどの飲食のお話ですが、おすすめしたいのが「GABA」です。
これは余分な交感神経を沈めてくれると云われていますので、“キムチ”や“トマト”、“白菜”など積極的に摂ると良いでしょう。

さいごに、私が行っているのは、簡易的なマインドフルネス呼吸法!
ただ、自分の呼吸に意識を向けて呼吸するだけです。
軽く目を閉じて、空気の流れに意識を集中します。慣れないうちは「IN」「OUT」と心の中でつぶやくのも良いです。吐く時に全て吐き切る事が重要で、鼻から吸って口から「ツーっ」と吐く。自分の中の空気の流れを十分感じてください。
気づいた時には、落ち着いた気分になっているはずです。

明けない夜は絶対にありません!あまり悲観的にならず、「思い切り前髪を短くしてみようかな」「ヒゲを伸ばしてワイルドになってみるか!」など、こんな機会だからこそ、遊び心を持って自分なりの楽しみ方を探って、皆さんでこの状況を必ず乗り切り、来年の連休には大いに笑って過ごしましょう!!
 

※新型コロナウイルス感染予防対策についての当院の取り組み
/

【参考】
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/index.html
一般社団法人日本産業カウンセラー協会 こころの耳
https://kokoro.mhlw.go.jp/

プロフィール

安眠道鍼療院 鍼職人 サトウ コウキ
鍼職人 サトウ コウキ

不眠をはじめ、肩こりや腰痛、背中の痛み、眼精疲労、ダイエット、生理痛・PMS、パニック障害などの自律神経のトラブルは一度お問い合わせください。
当院では施術のみならず、ご自分で出来る簡単なセルフケアや生活習慣の改善などを含め、ご相談にものっております。
皆さまにより良くなって頂けるよう最大限サポートさせて頂きます。

資格・所属団体

厚生労働省認可 国家資格
はり師 第136568号 / きゅう師 第136387号
多摩府中保健所届出済治療院
公益社団法人 全日本鍼灸学会 所属

安眠道鍼療院

住所 東京都武蔵野市吉祥寺南町2-25-12ピネスプラザ 301号室
最寄り駅 JR中央線総武線、京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩約5分