まだまだ厳しい寒さが続き、春の訪れを今か今かと待ちわびるこの季節、冷え症によるカラダの不調や気持ちのストレスに悩まされてはいませんか?
冬の冷え性は毎日アクティブに過ごすための支障になったり、寝つきの悪さや集中力の低下など、「百害あって一利なし」といわれることにも納得できますよね。
今回のコラムでは、冬の冷え性と自律神経の密接な関係や、冷え性を予防・改善するためのアイディアをわかりやすくお伝えしてみたいと思います。
【目次】 ・冬の冷え性と自律神経の密接な関係
・冬の冷え性を改善・予防するために|自律神経の整え方
・冬の冷え性を改善・予防するために|日常生活のアイディア
・まとめ
冬の冷え性と自律神経の密接な関係
冬の冷え性がなかなか改善されない状態は、自律神経の乱れが大きく関係しています。
冬の冷え性の根本的な改善・予防を図るためには、何よりも「血行をスムーズ」にすることが肝心。
自律神経は、血管を収縮・拡張する働きがあり、整えることによって血液のめぐりがスムーズになって冷え性の改善・予防に働きかけてくれます。
ここでは自律神経のふたつの種類、交感神経と副交感神経の血流と冷え性との関係性をお伝えしていきます。
交感神経と血流、冷え性の関係
交感神経は、日中活発に活動している際に優位になる自律神経のことを言います。
つまり”戦い”の神経であり、筋肉を収縮させる作用があります。要するに、傷を負った時に出血を最小限に抑える為に
「血管を収縮」させるのです。
しかし、これが”過緊張状態”になってしまうと、リラックスしたい時にも、血管収縮が解けず”冷え”の原因になってしまうと云う事ですね。
因みに緊張しやす人が手が冷たいのは、こんな原因からです!
副交感神経と血流、冷え性の関係
副交感神経は、リラックスしている際に優位に働く自律神経のことを言います。
つまり。戦いを終えて、自分の縄張りでゆっくりとしている状況。
心拍や血圧も下がり、交感神経の高ぶりも落ち着いて来るため「血管が拡張」し、血流がよくなっている状態。温かい血液がカラダをめぐるため、冬の冷え性は副交感神経をより働かせることが改善・予防のポイントになります!
因みに、消化器官も副交感神経の働きのため、プレゼンや挨拶など一仕事終え、お腹がすいてくるのはこんな働きがあるからです。
冬の冷え性を改善・予防するために|自律神経の整え方
交感神経・副交感神経、それぞれが優位に働いた時の作用をご説明しましたが、ここでは冷え性をはじめとした心身の不調を改善・予防する大切なポイントとなる、冬のツラい冷え性を早めに改善すべく、自律神経を整えるお手軽な方法を参考にしてみましょう。
ストレスを溜めない、早めに解消する
ストレスを感じると、心身が緊張状態となり、交感神経が優位になり、血管の収縮から冷え性へと移行しがちになり、
更に過度なストレスは「交感神経の過緊張」をまねき、”活性酸素の大量発生”によって血管にダメージを与えたり、「動脈硬化の原因」にもなりうる為、冷え性のみならず注意が必要です!
ですから、ココロの不調は早めに解決出来る様に、趣味を楽しむ時間を増やしたり、気の置けない仲間とオンライン上でも良いので”たくさん会話”をする様にしてください。
もし・・・これらの好きな趣味や人と会話するのが面倒で嫌になっている場合は「メンタルの休養が必要」な時ですので、決して無理し過ぎず日々を送るのがとても大切です。
朝の日光浴を習慣に
朝の日光浴には、乱れがちな体内時計・自律神経を安定した状態にリセットする働きがあります。
日光による刺激が目に入ると、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌され、このホルモンが自律神経を整え、安定した血流を維持しながら冷えの改善・予防に働きかけてくれます。
適度な運動を心がける
適度な運動は、血液を全身に運ぶ役割のある筋肉の育成につながり、冷え性改善はもちろん、健康的な体型を維持できる嬉しいメリットがあります。
また適度な運動習慣を持つことは、冷え性の原因となるストレスを解消したり、セロトニンをはじめとする神経伝達物質が活性化し、それが自律神経の安定につながります。
私たちが「活動時」における熱産生は、
①筋肉 ②肝臓 ③脳 ④心臓 の順に作り出される為、筋肉量は冷え対策にはとても重要となってくるのはお分かり頂けるかと思います。
冬の冷え性を改善・予防するために|日常生活のアイディア
自律神経を整えるアイディアと合わせて、ここでは普段から出来る簡単な対策をたまには”東洋医学的ツボ”でいくつかご紹介します!
足元の冷え性対策
最近はまたリモートワークが主流となって来ましたが、そんなあなたの足元は今どんな感じですか!?
もし、冷えを感じていたら、即対策を!
【くるぶしカイロ】
内くるぶしから指4本分上の所へ小型のカイロを「必ず靴下の上」から貼ってみてください。
ここには”三陰交”と云ういわゆる「ツボ」があり、婦人科系にもとても重要で、我々治療家もここにお灸を用いて、冷えのケアに使います。
またここには「後脛骨動脈」が走っており、拍動部を温める事が冷えに有効なのは言わずもがなですね!
【今だからこそ”青竹踏み”を!】
常々思うのですが、現代人は「足の裏が固い」人を多く見受けます。これでは足も冷えやすく、浮腫みやすく、そして腰痛にもなりやすくなってしまいます!
そこで、便利なのは”青竹踏み”!といっても本物の竹ではなくて、100均とかのプラスチック製でOK!テレワークでPCに向かっている時などに足の裏を痛い時は痛くなくなるまで、軽く刺激して足から血行促進をしてみてください。
刺激箇所は土踏まずの他、足指の少し下「指を曲げた時に出来る凹部」に”湧泉(ゆうせん)”というツボがあり、ここはエネルギーが湧き出すツボとも言われており、足冷えにも効果的ですのでおススメです。
因みにもし、道具が手に入らない場合は、テニスボールやラップの芯を使うといい感じですからお試しを!
シャワーを浴びるときの速攻冷え性対策!
冷え解消にはやはり湯船に浸かるのが良いのは当たり前ですが、どうしてもそんな時間がない時には、下に首を曲げた時に上から真ん中をなぞって行くとポコっと出ている骨の更に「指3本分下の背骨の両脇」に
“風門(ふうもん)”と云うツボがあり、そこをシャワーで温めてみてください。結構早くにカラダが暖まってきます。
因みに逆にここが冷えると風邪をひきやすくなり、特に寝不足の時などは文字通り「風門の門が開き」さらに冷えを感じて、風邪をひきやすくなるとも言われていますのでご注意を!
冷え性に良い食生活のポイント
自律神経の乱れによる冬の冷え性は、カラダの外側ばかりではなく内側からのケアも大切です。
・3食決まった時間に食事をする
・寒い季節はその季節旬の食材を積極的に摂り入れる
・根菜や色の濃いカラダを温める食材を食べる
ことを意識しておくと、カラダの内側からの冷え性改善・血行促進につながります。
冷え性で寝付けない!?温度管理は”空間管理”!
寒いと熱を逃がさない様に交感神経が働き”血管を収縮”させようとします。
安眠が出来ていない人に共通しているのは、寝室の暖房を活用していないところ。
今のような寒い時期は、きちんとエアコンで適温を維持する
「空間管理」が重要です。
余談ですが、電気代が…と思うかも知れませんが、エアコンで一番電力を使うのは電源を入れた時のスタートダッシュの時だそうです。なので、つけっぱなしにして週一回のフィルター掃除の時に電源を切るくらいで丁度良いと数人の業者の人が言っておりました。
ですから、適温を保ち軽い羽毛布団一枚位で自由に寝返りが打てる感じが良い環境だと私は思います。
これに、加湿器と足元に湯たんぽがあれば最強ですね!
まとめ
深刻で不安な冷え性でも、自分で出来るケアはけっこうあるものです。
当院にいらしている常連の方たちは、ご自分でお灸を買って、冷えは勿論諸々の不調の予防までしております。現在、お灸の会社のwebサイトで、動画で分かりやすく解説しているので、体験しやすくなりました。
とはいえ、お灸もしっかりとした「厚生労働省認可」の「国家資格」ですので、適当に行うのではなく、一度我々はり師・きゅう師の施術を受けて、ご自分に合ったセルフケアを教えて貰ってくださいね!
皆さんが、明るい笑顔と健やかな心身状態で暖かい春を迎えることができますように!
参考
・安眠道鍼療院自律神経コラム「冬は自律神経が乱れやすい?」
https://www.anmin-do.jp/column/entry/post-50/
・ライブニュースイット-フジテレビ(冬の冷え性を改善・予防するために|日常生活のアイディアを参考)