日常生活もままならず、困ってしまいますよね。
そこで今回は、ぎっくり腰の原因や症状、なってしまった時の対処法についてお話していきます。
【目次】
1.ぎっくり腰とは何か
2.ぎっくり腰になったらどうすればいい?
3.ぎっくり腰に良いストレッチ
4.さいごに
1.ぎっくり腰とは何か
いわゆる「ぎっくり腰」とは、突然起こる腰への強い痛みのこと。
その激しい痛みから、「魔女の一撃」と例えられることでも有名ですよね。
発症後すぐはかなり強く痛みますが、多くの場合2~3日すると徐々に和らいできて、1週間ほどするとだいぶ落ち着いてきます。
重い物を持った時、朝洗顔をした時など…。
日常のふとした瞬間に思いがけず起こる「ぎっくり腰」は、正式には「急性腰痛症」ともいわれ、腰まわりの組織が傷つくことが原因と考えられています。
腰にかかる負荷が許容範囲を超えたところで、椎間板や関節、あるいは腰を支える筋肉やすじが損傷、あるいは捻挫したような状態になるケースが多いようです。
慢性的な腰痛とちがい、強い痛みにより腰を前後に曲げることもできず、動くこともままならない…。
では、ある日突然そんな「ぎっくり腰」に見舞われたら、一体どうすれば良いのでしょうか?
2. ぎっくり腰になったらどうすればいい?
急に「グキッ!!」ときたら、誰でもうろたえてしまうもの。
どのように行動すれば良いか、順を追ってみていきましょう。
① 楽な体勢をとって安静にする
まずは落ち着いて楽な姿勢を探ってみましょう。
人によって違いますが、次のようなものが楽な姿勢といわれています。
・ひざを曲げて横向きに寝る
・両足を軽く曲げて仰向けに寝る
ちょうど良さそうな姿勢が見つかったら、なるべく深呼吸をして気持ちを落ち着かせ、ひとまず安静にしましょう。
② 冷やす?温める?
次に気になるのが、痛めた腰を「冷やすべきか」「温めるべきか」という問題。
炎症が起きていると考えれば冷やした方が良さそうですが、結論としては、ご自身が気持ちよく感じる方を選んでください。
人によって腰の状態も違うので、一概に「こうした方が良い」という方法はありません。
実際に試してみて、「これが楽かも」と思える方法を探ってみてください。
③ 2~3日したら通常の生活を送る
ぎっくり腰は、あまり安静にしすぎると治りが遅くなることが分かっています。
そのため2~3日して痛みが治まってきたら、できる範囲で少しずつ通常の生活に戻していきましょう。
いきなり無理に動いて悪化させては元も子もありません。
必ず無理のない範囲で行いましょう。
3. ぎっくり腰に良いストレッチ
少し動けるようになったら、意識的に体を動かすことも大切。
ここでは、ぎっくり腰の改善と予防に効く簡単なストレッチをご紹介します。
① 後ろに反るストレッチ
足は肩幅に広げて立ち、両手を腰に当てます。
手はなるべく、両手の小指同士がくっつくように揃えて当てると効果的です。
そのまま骨盤を前に押し出すイメージで上体を後ろに反らしましょう。
1回につき3秒くらいが目安です。
このストレッチは猫背や腰まわりの血流の悪化を改善し、ぎっくり腰の予防にも役立ちますよ。
② 寝たまま試せるストレッチ
上半身を枕に乗せるようにして、うつぶせに寝ます。
そしてひじを立てて上半身を起こし、腰を反らせるような姿勢をとりましょう。
太ももやお尻ではなく、腰に痛みが響くようならストレッチが効いている証拠。
5秒ほどキープして10回ほど行いましょう。
ただし、元の姿勢に戻しても痛みが引かない場合や、太ももやお尻にしびれを感じる場合は中止してください。
10秒ほどで腰の痛みが軽くなれば続けても問題ありません。
このような動きは、後ろにズレてしまった椎間板を元の位置に戻すようなイメージで行います。
ただ、痛みやしびれがあまりに強くなる場合は注意が必要です。
様子を見ながら慎重に行いましょう。
また上記に加え、腰痛のを訴える方は、足底やふくらはぎ固い方が多く見られます。
テレワーク中にテニスボールで足裏を刺激したり、入浴時には湯船でふくらはぎを両手の親指で「心地よい」程度の刺激を約7秒ずつ位加えてみてください。
4.さいごに
テレワークが主流の現在、圧倒的活動量の低下により、当院にも「先生!腰ッやっちゃいました(泣)!」という方が増えております。実は、急性腰痛は鍼灸治療がとても良いのです(私も腰痛持ちなので)。
そろりそろりと来院して、帰りは普通にお帰りになる方が殆どです。
※重症度により数回来院が必要です。
また、日常生活にも支障をきたすこの「ぎっくり腰」ですが、ただ1点、注意していただきたいことがあります。
もしも、「楽な姿勢が見つからない」等といった場合は、感染性脊椎炎や骨折、がんの転移など、他の重大な病気のサインかもしれません。
少しでも異変を感じたら、すぐに医療機関を受診するようにしてください。
【参考】
慶応義塾病院 医療健康情報サイト
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/sp/contents/000033.html