「最近よく眠れない…」とお困りの方もいるかもしれません。
そこで今回は、自律神経と不眠の関係や、
よく眠るための対処法についてお話していきます。
【目次】
1.自律神経と眠りは関係している?
2.快眠を叶える生活のコツ
3.さいごに
1. 自律神経と眠りは関係している?
まずは結論です。「人間の眠りに自律神経は大いに関係しています。」
つまり不眠に悩んでいるなら、自律神経を整えることも意識してみてほしいのです。
では、その理由を見ていきましょう。
人間の自律神経には、日中に優位になる「交感神経」と、夜に優位になる「副交感神経」の2つがあります。
眠る時間になると、2つの自律神経のうち「副交感神経」がオンになり、リラックス状態になって自然と眠くなっていきます。
しかし慣れない生活リズムなどで強いストレスを感じると、もう一方の「交感神経」が刺激され続けてしまい、
眠る時間になっても「副交感神経」がオンになりません。
いつまでも頭がギンギンに冴えてしまい、寝付きにくくなってしまうのです。
車に例えると….アイドリング状態で駐車している様なものですかね!?
エンジンはかかりっぱなしで負担をかけて、しかも休まるどころか、燃料ばかり減る….
そこのあなた!「起きると疲れている」なんて状況経験ありませんか!?
このように睡眠は自律神経と大きく関係していて、
自律神経が乱れると質の良い睡眠が妨げられることになります。
特に今は、コロナ疲れやテレワークでストレスが多い環境。
「最近よく眠れない…」という方が増えるのも合点がいきます。
2. 快眠を叶える生活のコツ
質の良い睡眠をとるために心がけたい「生活のコツ」をご紹介します。
【朝】
① 太陽の光を30秒浴びる
起きたら窓際に立って30秒ほど日光を浴びましょう。曇りや雨でもOK。
日光を浴びるとセロトニンの分泌が促されて、次第に目が覚めていきます。
さらに、このタイミングで体内時計もリセット。14時間ほどで睡眠スイッチがオンになるため、夜になれば自然と眠くなります。
② 朝食はバナナ&ヨーグルト
朝にぜひ摂りたいのが「トリプトファン」という栄養素。入眠を促すメラトニン(メラトニンは日中は“セロトニン”として活躍してくれます)の生成にも役立つ不眠の味方です。
トリプトファンを多く含むのが、バナナ・ヨーグルト・チーズ、そして納豆・マグロなど。朝食でも摂りやすいものが多いので、積極的に取り入れたい食材です。
【昼】
① 30分以内の昼寝もOK
脳内の覚醒シグナルは午後の昼下がりに一旦弱まることがわかっています。ランチ後にウトウトするのはそのせいです。
できれば、「眠い!」というシグナルに従って寝てしまいましょう。
ただし、寝すぎは逆効果。昼寝は30分以内に収めます。
コーヒーを飲んでから寝ると、ちょうどいい時間でカフェインが効いて昼寝から目覚めやすくなりますよ。
② しっかり仕事&軽い運動
日中はとにかくしっかり働きましょう!
人間は考え事をすると脳内伝達のためにシナプスを多く使います。
仕事・家事・運動など、頭を使うことなら何でもOK。仕事の合間には軽いストレッチや散歩も良いでしょう。
日中に使ったシナプスが多いほどよく眠れるようになります。
【夜】
① 就寝の3時間前に夕食を済ませる
「お腹が空いて寝られない…」という経験はありませんか?
人間は空腹を感じると、血糖値が下がってオレキシンが活性化してしまい、眠りにくくなってしまいます。
とはいえ、寝る直前に食べると消化に注力しなければならなくなり、体が休まらないので要注意。
就寝の3時間前くらいに夕食を済ませておくと、ちょうど良い状態で眠ることができます。
② 寝る前はストレッチ
筋肉をほぐして体の深部を温めることで、スムーズに眠りやすくなります。
1分間ほど腕を回したり伸ばしたりして、肩甲骨まわりをほぐしましょう。
さらに座りすぎは股関節を硬くします。デスクワーク後の股関節ストレッチは、とても気持ちいいですよ。
また、鼻から4秒で息を吸い、7秒止めて、8秒かけて口からゆっくり息を吐く「4-7-8呼吸法」もおすすめ。
呼吸はメンタルの安定に効果的。リラックスして眠気を誘います。
3. さいごに
最近はまた更に、日々の寒暖差による自律神経の乱れから「寒暖差疲労」が増えてきております。
それらを予防するには「温活」としっかりとした「睡眠」です!
不眠は精神的にも肉体的にもつらいもの、さらに睡眠不足は自律神経のバランスを崩し、全身の不調にもつながりかねません。
日々の規則正しい生活こそ、不眠を解消するうえで大切なこと。
「急がば回れ」。今日からじっくり良質な睡眠のための生活を送っていきましょう。
【参考】
厚生労働省e-ヘルスネット「睡眠・覚醒リズム障害」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-006.html
理化学研究所「睡眠・覚醒機能と24時間リズムをセロトニンが束ねる」
https://www.riken.jp/press/2012/20121017/