オンラインミーティングやオンライン飲み会も普及し、
これまで以上にパソコンやスマホを手に取る時間も増えたのではないでしょうか。
そのため、「最近、目がやたら疲れる」「目の奥が痛い…」と、
不調をおぼえている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、眼精疲労によるトラブルや、
その解消法についてお話していきます。
【目次】
1.眼精疲労とは?
2.目の働きと自律神経の関係
3.眼精疲労の解消法
4.さいごに
1. 眼精疲労とは?
よく耳にする「眼精疲労」ですが、実は単なる「目の疲れ」とは違うのです。
軽い目の疲労なら、一晩ゆっくり眠れば翌朝にはスッキリ治ってしまうことがほとんど。
しかし「眼精疲労」となると、一晩寝ても症状が良くならないばかりか、頭痛・首や肩のこり・吐き気・イライラなど、目以外の場所にも不調が現れてくるのが特徴です。
ではここで、あなたの目の疲れ具合をチェックしてみましょう!
① メガネやコンタクトレンズを長時間装着している
② 目の乾燥を感じることが多い
③ 最近、近くのものが見づらくなった
④ 首や肩のこりがひどい
⑤ 夜更かしをすることが多い
⑥ ストレスがたまっている
⑦ 食事の栄養バランスがとれていない
⑧ パソコンやゲームをよくする
⑨ 天気が良い日でもサングラスをかけることが少ない
⑩ エアコンの効いた場所にいることが多い
いかがでしょうか。
多く当てはまるほど目に疲労がたまっていて、眼精疲労のリスクがアップしてしまいます。
症状が深刻になる前に、しっかりとセルフケアをするようにしましょう。
2. 目の働きと自律神経の関係
ではなぜ眼精疲労になると、頭痛や肩こりといった目に関係のない症状まで起こるのでしょうか。
それは、自律神経の働きが関係しているのです。
目に関係する自律神経は、遠くを見る時は「交感神経」が、近くを見る時は「副交感神経」が優位になります。
これは我々人類の祖先が、遠くの獲物を見つけた時に交感神経を亢進させ、瞳孔を開き獲物をしっかりとロックオンして、筋肉を引き締め、血圧を上げて一気に全速力で戦闘モードに出来るように体を作り上げたことの名残と言われています。
また一方で人間は、日中の仕事モードでは「交感神経」が、就寝前のリラックスタイムには「副交感神経」が優位になります。
しかしよく考えると、仕事モードで「交感神経」が優位になる場面で、目は近くのパソコンを見ているため、目の自律神経は「副交感神経」が優位になるはずですよね。
つまり、パソコン仕事自体が自律神経のバランスを崩す要因になるリスクをはらんでいるのです。
自律神経は目だけでなく、血流や内臓の働き、ホルモン分泌など、全身の生命活動にかかわる存在。
この自律神経の働きが乱れてしまうと、頭痛や肩こりなどの全身症状が引き起こされるのです。
3. 眼精疲労の解消法
眼精疲労の改善には、生活のオンオフをしっかり切り替えたり、鍼灸治療を受けてみたりするなど、自律神経のバランスを整えることも有効でしょう。
しかしこの章では、さらに日々の生活に取り入れやすい眼精疲労を軽減する方法についても見ていくことにします。
① パソコンはディスプレイを使う
ノートパソコン1台で作業している方は、ぜひディスプレイを活用しましょう。画面との距離を適切に保てるだけでなく、姿勢の改善にもつながります。
なお、ディスプレイは上下の調節や角度を自由に変えられる機能が付いたものがおすすめ。
さらに画面の光沢を抑えた「ノングレアタイプ」なら、長時間の作業でも目の疲労を軽減できますよ。
② ブルーライトをカットする
ブルーライトはパソコンやスマホから発せられる光のひとつで、目に影響を及ぼすだけでなく、交感神経をとても高ぶらせる作用があります。
そのため、ブルーライトカット機能付きのメガネやディスプレイを使って影響をできるだけ抑えましょう。
また、フリッカーと呼ばれる画面のちらつきも目の疲労の原因なので、フリッカーフリー機能付きの商品が良いかもしれません。
③ 目を温める
酷使した目は、周囲の筋肉がこり固まっています。そのため、ホットアイマスクなどを使って、目を温めて労ってあげることが大切です。
市販のホットアイマスクがない場合は、濡らしたタオルを40秒ほど電子レンジでチンした「ホットタオル」がおすすめ。
寝る前に温めれば、副交感神経が優位になり、リラックスモードへの切替えもスムーズになるため、ぐっすり眠りやすくなりますよ。
④ 目の体操やツボ押しでリフレッシュする
まずは目の体操です。左・右・上・下をしっかり見るように眼球を動かし、ぐるぐると眼球をまわしたりする体操をしてみましょう。
ギュッと強く目をつむったり、パチパチとまばたきをしたりするのも効果的です。
さらに、目の周りのツボも圧してみましょう。指の腹でギュッギュッと押して、若干へこんでいたり痛みを感じたりする部分があったら、痛気持ちいいくらいの力で揉みほぐしましょう。
いずれも無理のない範囲で試してみてくださいね。
4. さいごに
スマホやパソコンが手放せない時代、眼精疲労は現代人の宿命のようなものです。
当院に初診で来る方も、必ず問診票に「目の疲れ」にチェックを入れられます。
余談ですが、鍼で眼のケアをした後は、結構メガネを忘れて帰りそうになる方が増えます。笑
単なる「目の疲れ」とあなどらず、できることから目の健康について気をつけていきましょう。
【参考】
タケダ健康サイト
https://takeda-kenko.jp/navi/check.php?key=tsukareme
メニコン
https://www.menicon.co.jp/whats/column/detail2.html