少し暖かい日があるようになったと同時に、
花粉も飛び始める時期になってきましたがいかがお過ごしでしょうか?
今回の鍼職人Kのクライアント様のお話しは、
マコトさん(仮名)20代女性、美容部員の方のお話しです。
【長年の不眠と眼精疲労への苦しみが克服できた症例報告】
【目次】
・主訴
・来院のきっかけ
・不眠・眼精疲労の原因は・・?
・治療計画
・経過良好
・まとめ
主訴
不眠・眼精疲労・PMS(Premenstrual Syndrome 月経前症候群)
※PMSとは・・月経前のホルモンバランスの変動により、100種以上の症状があると言われています。
※人により症状は様々です。
【PMSによる症状例】
- イライラしたり落ち着かない。
- 集中力が低下する。
- 急に悲しくなる。
- 焦燥感を感じる。
- 人あたりが強くなる。
- 肌荒れ。
- 眠気が伴う。
- 不眠になったりする。
マコトさんの場合は、特に気分が落ち着かずイライラする事に悩まれていました。
それらに付随する、肩こりや首のこり、頭痛など。
その辛い症状が6~7年前の大学生くらいの頃から続いていたそうです。
当時の睡眠時間は平均4時間ほどで、眠れずに朝を迎え大学に行く事も珍しくはなかったそうです。
初診の時も、朝6:00くらいにウトウトして9:00には目が覚めてこちらにご来院したと仰っておりました。
通常の睡眠は、我々動物にとっては生きていく為の本能であって、必要なものである事は皆さんもご存じだと思いますが、
マコトさんの場合は完全な睡眠障害のように感じました。
また、この睡眠障害の中でも夜に全く寝付けない事をいわゆる「不眠症」として
その状態が週に2~3日ほどでも、1か月以上続くと積極的治療を勧められる事が多いようです。
マコトさんの症状は毎日続き、それも何年も続いてきたのですから、
かなり辛い思いをされて来たのだという事は容易に想像出来ました。
不眠症の約5割は、うつ病などのメンタルヘルス系であるといわれておりますが、
マコトさんはメンタル系には異常がない事から、原因は他にあると考えられました。
来院のきっかけ
不眠のお悩みはもちろんでしたが、それは長年の事なので慣れていて(本当はいけない事です)、
それより眼精疲労が強く眼科に行った時に眼科医から「40代の眼だ」と言われてたのがショックで、
また長年の不眠のせいで自律神経のバランスも乱れているに違いないと危機感を感じられ、すぐにネットで検索されて当院を見つけてご来院されました。
恐らく眼の症状は、眠れないことからスマホに手を伸ばし、ずっと長時間に渡り眼を休めることなく使っていた結果なのでしょう…。
不眠・眼精疲労の原因は・・?
もう何年も前からだからと言いながらもゆっくり丁寧に当時のことを思い出してお話してくださいました。
そのお話しを整理すると、
大学生になり上京し、環境が変わり東京の生活になじむ事が出来ずに時が過ぎて行き、
同時に学業が忙しくなっていった結果、ストレスから睡眠のバランスを崩して行かれたようでした。
就職しても美容部員という接客業であるので、早番・遅番などのシフト制は当たり前な勤務であることから時間も不規則で、
睡眠リズムを回復するどころか、もっと崩れやすい環境下での生活となってしまいました。
それによる眠れないことにスマホでSNSを見たりネットショッピングをしたりと云う更に悪循環に陥ってしまったようでした。
治療計画
自律神経のバランスの乱れと不眠は、安眠道鍼療院の言わば真骨頂です!!
まずは、初回にしっかり問診を30分ほど行い、十分お話しを聞いた上で、全身治療の自律神経調整をスタートしました。
初回施術の時点で、マコトさんの場合は比較的早く不眠は解消できるのではないかと確信しておりました。
それは、やはり年齢の若さです。まだ20代は自律神経のバランスも整いやすい為、しっかりケアをすると早めに改善される方が多いように見受けられるからです。
まずは、首から始め全体の筋肉の過緊張を取り、
その後に自律神経調整を行いながらPMS対策を同時進行しました。
治療後のマコトさんの感想は、視界の鮮明さ、首、肩の軽さ、お風呂に入った後の様な"ホワッ"とした感じでした。
実はこの"ホワッ"とした感じが重要で、この感覚がセロトニンや脳血流が増え、また「副交感神経」がほんのり優位になっているベストな状態なのです。
大抵の方からは「このまま寝て帰りたい。。。」と仰って頂いております笑。
良い感じを得て、2回目は更にしっかり身体に良い方向づけをする為に、2週間後にまたお約束をして帰られました。
経過良好
月二回のケアをしっかりと行った結果、
2ヶ月後には朝方までウトウト出来なかったのが、0:00を過ぎた頃から少しずつ眠くなり、7:00前まで睡眠が出来るようになりました。
更にその一ヶ月後には、「7時間」の睡眠がとれるまでに回復!休日も仕事の時の起床時間に一度目は覚めるものの、また眠りにつけるようになられました。
またPMSも順調に軽減されているとの事です。
まとめ
今回のマコトさんの症状は「生理学的原因の不眠」といわれ、シフト勤務や時差ボケ、受験勉強などによる昼夜不規則な生活下において起こりやすい症状です。
軽減法としては、照明を間接照明などにして工夫したり、お気に入りのアロマなどたくのも良いでしょう。
そして、重要な事はマコトさんもやっていた就寝前の"スマホ"この光でいっきに覚醒してしまいますので、
せめて寝る2時間前からは見るのを避ける事をお勧めします。
※参考図書 医学大辞典 南山堂