新年度を迎えて、もはや一か月。
新しい生活環境では、できるだけ早く慣れようと何かと心身が緊張して疲れを感じるものですよね!?
そんな毎日における「睡眠」は生活環境の変化における、疲労やストレスをリセットする事に非常に重要なものの筈なのですが、
「なかなか寝付けない…」「熟睡感が得られない…」「朝になってもすっきり起きられず日中もずっとどんよりが続く…」
なんて不調に悩んではいませんか?
ここでは生活習慣の変化による睡眠トラブルについて、自律神経との関係性や整え方を解説していきます。
生活環境の変化が原因の睡眠トラブルにかかわりの深い、「自律神経バランス」の仕組みや整え方を知って、ぐっすりと眠れる日々を早めに取り戻していきましょう。
【目次】
- あなたの不眠タイプは?不眠の種類と状態をチェック
- 自律神経と生活環境の変化が原因の不眠。どう関係している?
- 生活環境の変化が原因の不眠。自律神経を整えるためには?
- まとめ
あなたの不眠タイプは?不眠の種類と状態をチェック
環境の変化にまだまだ慣れないことで生じやすい睡眠トラブルは、単純に眠れないこと以外にもさまざまな症状があるんです。
睡眠の不調は自律神経と直結しているため、自身の睡眠状態を知っておくと自律神経の乱れに気付けるようになります。
生活環境の変化における不眠のタイプには、
- 入眠障害:寝付けない、寝付くまでに時間がかかる、寝つきが悪い
- 熟眠障害:熟睡感が得られない、ぐっすり眠ったつもりなのに心身の不調が残る
- 早期覚醒:眠ったと思ったら起床時よりも早くに目覚めてそこから眠れなくなる
- 中途覚醒:起床時とはかけ離れたタイミング、中途半端な時間に目覚めてそこから眠れなくなる
という4つの状態があります。
単純に眠れないだけが不眠ではなく、不自然な目覚め(覚醒)や寝つきの悪さも、自律神経の乱れによる”不眠”となります。
そして自律神経機能は50代になる頃には、”20代の約半分”の働きにまで低下すると言われています。
年齢を重ねるごとに自律神経の働きが低下してしまうため、それに伴って生活環境の変化による不眠も若い頃より出やすくなる傾向にあるのです。
自律神経と生活環境の変化が原因の不眠。どう関係している?
自律神経と生活環境の変化が原因の不眠は、どう関係しているのでしょうか?
自律神経の”交感神経”と”副交感神経”それぞれの働きと、生活環境の変化による不眠との関係性を詳しく見ていきましょう。
交感神経との関係性
自律神経の交感神経は、
- 朝から夕方まで、心身が活動している際に優位になる
- 興奮や集中力、活発な状態をサポートする
という、車だと「アクセル」のような役割を持ちます。
生活環境の変化では、早く慣れようと休息を忘れてついつい頑張り過ぎることがあるのではないでしょうか?
心身が常にアクティブモードでいると、緊張や興奮をもたらす交感神経ばかりが過度に働いてしまいます。
するとリラックスしたい夜間になっても”脳が覚醒状態”のままでいるため寝付けない、熟睡を得られないといった睡眠トラブルへとつながってしまうのです。
副交感神経との関係性
自律神経の副交感神経は、
- 心身が休息しているタイミングで優位になる
- ストレスや疲労、緊張や興奮から心身を解放する
という、車でいうと「ブレーキ」のような役割を担っています。
生活環境の変化は心身を活発な状態にさせる交感神経優位の状態が続きやすく、
“副交感神経を抑制”させる状況が起きやすく不眠の原因へとつながります。
また逆に、自律神経バランスの乱れで「副交感神経ばかりが優位」になると…?
- やる気、集中力が出ない
- 日中の眠気、重だるさ
- 眠ることはできても心身がシャキッとしない
という状態になり、生活環境の変化に上手く対応できなくなってしまうのです。
ですから、この自律神経機能は何よりも”バランス”が最重要なのです!
生活環境の変化が原因の不眠。自律神経を整えるためには?
生活環境の変化でストレスや疲労を感じていても、自律神経のバランスを整えて、”安眠”を得る事が出来ると、少しずつ心身も回復してストレスや疲労への耐性が高まっていきます。
ここではそのためにできる行動パターンや考え方をお伝えしてみたいと思います。
頑張り過ぎは禁物!
この時期の生活環境の変化は、
- 仕事内容や人間関係がガラリと変わる
- 家族の仕事や人間関係の変化に自分も合わせる
- 安定しない気候、気温
というさまざまな要素が一度に重なって、心身ともに疲弊しやすくなります。
そして早く慣れよう慣れようと頑張り過ぎて、結果自律神経のバランスが乱れてしまい、
- 過度なストレスにより交感神経が過緊張状態が続く : しっかりとした睡眠が取れない…よって「やる気や気力、集中力」が続かない
- 副交感神経の働きが低下 : 緊張やストレスが抜けない…急な動悸や胃腸の不調などの身体的症状などがにつながってしまいます。
そのため頑張り過ぎをやめて「考えて結果が出ない事は”今考える必要の無い事!”なるようになる、変化もそのうちいつもの日常になる」と気持ちをラクに持ち、動いたら休むというメリハリをつけてみましょう。
このメリハリ(ONと OFF)が自律神経のバランス調整にアプローチでき、交感神経・副交感神経が働くべきタイミングで作用して、睡眠不調の改善や予防につながっていくはずです。
入浴はマスト!温かい飲み物も摂る!
生活環境の変化でストレスや疲労を感じ不眠に悩んでしまったら、入浴や温かい飲み物を摂る温活を心がけてみましょう。
眠気や熟睡感は体温が上昇してゆるやかに下降する際の身体の変化によってもたらされることがわかっています。
ここ最近の気候は春、初夏を通り越して夏日になることもあるため、
- 湯冷めしやすいシャワーだけの入浴
- 冷たい飲み物、食べ物の摂り過ぎ
が少なくはないでしょう。
ですが身体をクールダウンさせようとするほどに、眠気・熟睡感をもたらす体温の上昇→下降のサイクルが乱れてしまうため、睡眠前だけでも温活を心がけてみてくださいね。
※熱いお湯は交感神経を刺激しますので、就寝2時間前には済ませる事が理想です。
寝室の環境を見直し・整える
寝室が乱れていたり、気温や湿度が丁度良くないと1日の疲れやストレスがリセットできず不眠につながってしまいます。
- 眠気を誘発するオレンジ色のほの暗い照明を使う
- リラックス作用のあるオルゴール曲、ヒーリングミュージックを聴く
- 室温20~22℃、湿度40~70%に調整
などなど、居心地がよく心身がホッとするような寝室環境に整えることも自律神経の調整・不眠の解消に役立ちますよ。
まとめ
慣れるまでにそれなりに時間が必要な生活環境の変化ですが、
自律神経を整えること睡眠環境の見直しで健康的なコンディションを取り戻せるようになります。
生活環境の変化に馴染もうと無理をすることが、自律神経バランスの乱れや不眠に直結してしまうため、「頑張ったら少し休憩」のメリハリを忘れずにいてくださいね。
参考:杏林大学医学部付属病院 「体温と睡眠の関係」
体温と睡眠の関係 | 病院・診療科について | 杏林大学医学部付属病院 KYORIN UNIVERSITY HOSPITAL (kyorin-u.ac.jp)
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム 「生活環境の変化で不眠になってしまったら?自律神経の関係と睡眠リズムを整えるコツ!」
生活環境の変化で不眠になってしまったら?自律神経の関係と睡眠リズムを整えるコツ! | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院 (anmin-do.jp)
参考:厚生労働省 e-healthネット 「不眠症」
不眠症 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)