1日の疲れをホッと癒したり開放的な気分になれるお酒ですが、良くない飲み方に気付けないままでいると、
自律神経が乱れ心身にさまざまな悪影響が出てしまう事は皆さんご想像できるかと思います!
クリスマスだ年末年始だと、以前よりもコロナの影響が少なくなりつつあるこの冬、お酒を飲む機会も自然と増えてくることでしょう!?
今回のコラムでは自律神経と正しい飲酒をテーマに、関係性や間違った飲み方による悪影響について詳しくお話してみたいと思います。
【目次】
- お酒を飲むと自律神経はどうなる?飲酒と自律神経の関係性!
- 自律神経が整う!正しいお酒の飲み方を知っておこう
- まとめ
お酒を飲むと自律神経はどうなる?飲酒と自律神経の関係性!
「お酒を飲むと気持ちよく酔えてぐっすり眠れる!?」
「身体とココロの疲れを両方ケアできる!?」
などなど飲酒にはプラスのイメージ・作用がいくつもあるかと思いきや、実際には「大きな誤解」をしているケースも少なくはありません。
飲み方や飲酒量によっては、自律神経のバランスを乱してしまう、間違った飲み方を多々見聞きします。
では、お酒を飲むと自律神経はどう変化していくのでしょうか?
飲酒の状態別に見る自律神経との関係性を一緒に見ていきましょう。
お酒の良い飲み方と自律神経への影響
お酒の種類別の目安量をきちんと守り、たまには飲酒しない”休刊日”を「最低週2日」は入れながら正しい飲み方をしている…。
そんなお酒の楽しみ方は、自律神経に良い影響を与えるひとつの方法です。
その理由は正しい飲み方をしていると身体とココロを深いリラックス状態に導く、副交感神経の働きが活性化するためです。
リラックスした状態で飲むお酒は楽しく心地よく、脳へのリラックス効果も期待できます。
また温かいお湯割りなどを”適量”で楽しむことで、自律神経が持つ血管拡張の作用が高まり、この時期特有の寒気や冷えの緩和・予防にもアプローチできるでしょう。
因みに私はこの時期は、焼酎のお湯割りにレモンを一切れ入れて香りを楽しみながら呑んだり、お蕎麦屋さんへ行く時などは、「そば湯」を貰い、焼酎のそば湯割りを呑むのが好きです笑!身体にもいいですし!
お酒の間違った飲み方と自律神経への影響
お酒を毎回がぶがぶ飲む、休肝日がないといった間違った飲み方は、肝臓など内臓に悪いというイメージが一般的ですが、実は自律神経にも良くない影響を与えてしまうんです。
間違ったお酒の飲み方に気付けていない、またはなかなか治せず習慣になっていると自律神経の交感神経ばかりが優位に立ちます。
交感神経は車でいうとアクセルのように心身を活動的にさせる作用があり過度に働くことで、
- 脳や神経の緊張、興奮状態が続く
- 血管の収縮により悪寒や冷えにつながる
- 血圧が上がり健康面に良くない影響が出る
- アルコールによる覚醒作用でぐっすり熟睡できない
といったリスクが高まってしまいます。
間違ったお酒の飲み方はさらに、アルコールを分解して排出する肝臓の働きが弱まり、
アルコールが体内に残って二日酔いや頭痛、重だるさなどさまざまな不調の原因にもなってしまうのです。
自律神経が整う!正しいお酒の飲み方を知っておこう
お酒の正しい飲み方は心身の癒しやリフレッシュ、気分を良くするいくつもの恩恵がありますが、逆に間違った飲み方は心身の”毒”になると言っても過言ではありません。
ただ、日頃のお付き合いやストレスのレベルでお酒をついつい飲み過ぎて後悔してしまうことも少なくはないでしょう。
ここでは自律神経が整い、心身に良い影響を与える正しいお酒の飲み方と習慣にするコツを詳しくお伝えしてみたいと思います。
お酒はゆったりのんびり、そして明るく飲むこと
お酒の席はわいわいがやがやと盛り上がるため、楽しい雰囲気に合わせてついガンガン、ハイペースで飲み、次の日にはツラ~い二日酔いになった経験はありませんか!?
早いピッチで飲むほどに交感神経への刺激になったり、肝臓に負担がかかりやすくなります。
心身に心地よく、自律神経が整うお酒の飲み方はゆったりのんびり上品さがポイント!
わいわいがやがや盛り上がるお酒の席でもゆったり飲むことを意識すると、自律神経を整える呼吸が深くなり肝臓へのダメージ・交感神経への刺激が抑えられますよ!
お酒の種類ごとの”適量”を知っておく
正しく楽しいお酒で自律神経のバランスを整えていくためには、お酒の種類ごとの”適量”を心がけることも大切なポイントです。
厚生労働省が示す適度なアルコールの摂取量は1日20g程度で、女性の場合は20gからさらに3分の2が目安とされています。
- ワイングラスの場合:小グラス2杯、200ml程度
- ビールの場合:ロング缶の500ml程度
- 日本酒の場合:1合弱
- チューハイの場合:1缶の350ml程度
- 焼酎の場合:100ml
- ウィスキーの場合:60mlダブル
が総アルコール量20g程度に当たり、心地よく酔える量とも言われています。
飲酒による自律神経への悪影響をなくすためにも、これまでのお酒の飲み方や飲む量を見直し・調整してみてくださいね。
おつまみの工夫と水を一緒に飲むこと
アルコールの摂取では、さまざまなホルモン生成の材料になるタンパク質や亜鉛が排出されやすくなったり、肝臓が持つ解毒や分解、排泄作用の低下につながります。
- タンパク質や亜鉛を含むチーズや乳製品、魚類
- 魚介類全般に豊富に含まれ、アルコールのダメージから肝臓を守り、あの二日酔いの気分の悪さの元となる”アセトアルデヒド”を分解してくれるタウリン(例:タコのカルパッチョなど)
といった栄養を含むおつまみででタンパク質や亜鉛不足のカバーと肝臓本来の働きをを守りましょう。
またおつまみと以外にも、お酒1杯につき同じ量のお水を用意して交互に飲むこともおすすめです!これをやると、ほぼ残りません!
お酒とお水を交互に飲むことによって、
- アルコールの過度な摂取を防ぎ量のコントロールができる
- 利尿、アルコール分解作用が高まる
- アルコール摂取による脱水を防ぐ
- 胃腸、肝臓など内臓への負担やダメージを少なくできる
などが期待できます。
居酒屋やバーなどでお酒と一緒にお水(チェイサー)が提供されることがよくあるのは、上記のようなお酒に飲まれる悪影響をなくす目的があるからなのです。
まとめ
お酒の間違った飲み方による自律神経や心身への悪影響を知ると、正しい飲み方へシフトしようと意識も変わってきたのではないでしょうか!?
まあ簡単な話
- 飲みすぎ→交感神経過緊張
- 適量の飲酒→副交感神経アップでリラックス効果
と覚えて頂ければ良いと思います。
あと、注意して頂きたいのですがくれぐれもストロング系の飲酒は避けた方が無難です。
とてもアルコール度数も強く、アルコールの質も決して良いとは思えません。また依存性も強く、ある肝臓内科の先生は肝臓を壊して入院する人は必ずそのストロング系を多飲していると話しておりました。
また、強度のアルコールは「前頭葉」が麻痺してしまう為、”理性”が効かなくなってきます。つまり「感情のコントロールが出来ない」状態に陥るので、余分なトラブルに発展するリスクが高くなる事は、言わずもがななのです。
今年は全て解禁されて、忘年会や新年会も増える事でしょう。
くれぐれも”理性”を保ち、決して※「飲酒ブラックアウト」なんて事の無いように、明るく楽しく、そして優雅にお酒を楽しんでくださいね!!
※「飲酒ブラックアウトとは!?」
これは俗に、飲み過ぎて記憶を飛ばす事です。記憶は脳の「海馬」のおかげで残るのですが、深酒をするとこれが機能しなくなり、新しい事が覚えてくれなくなるのです。しかし、古い記憶は脳にメモリーしてあるので、無事に帰宅できたりできるのです。これが更にアルコール摂取が進むと脳幹にダメージが起き、命に係わる”急性アルコール中毒”となっていくのです。ですから一気飲みなどしたり、ましてや勧めたりなんて事は絶対にしてはいけません!!
くれぐれも、飲酒は”優雅”に!ですよ!
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム「自律神経と飲酒の関係について」
自律神経と飲酒の関係について | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院 (anmin-do.jp)
参考:新宿ペリカンこころクリニック「【心療内科Q/A】「『アルコール』は自律神経にどんな影響を与えますか?」」
【心療内科Q/A】「『アルコール』は自律神経にどんな影響を与えますか?」 – 【新宿心療内科】毎日診療・当日OKの心療内科・精神科|新宿ペリカンこころクリニック (pelikan-kokoroclinic.com)
参考:NHK「お酒の望ましい量は?「飲酒ガイドライン」厚労省が案まとめる」
お酒の望ましい量は?「飲酒ガイドライン」厚労省が案まとめる | NHK | 厚生労働省