「夏バテや熱中症に備えてしっかり食べておきたいのに食欲が湧かない…」
「ストレスや涼しさを感じるといつもよりも食欲が出過ぎて栄養バランスが心配…」
涼やかな秋の訪れが待ち遠しくなるこの頃ですが、食欲に関するトラブルが生じ、心身のバランスが保てないと悩んでいませんか?
自律神経というと体温調整や活力アップ、リラクゼーションといった働きが一般的なイメージですが、実は食欲をコントロールする作用もあるんです。
今回は食欲の低下・増加それぞれの自律神経との関係性、両方のバランスを整えるコツを詳しく解説!
心身の健康の根本となる食生活や栄養バランスを整えていくために、食欲と自律神経の関係性をぜひ参考にしてくださいね。
【目次】
・自律神経は食欲をコントロールしている!低下・増加との関係性とは?
・自律神経と食欲バランスを整える!食欲低下・増加別の対処法
・おわりに
自律神経は食欲をコントロールしている!低下・増加との関係性とは?
毎日の食事でしっかり栄養を摂っておきたいのに食欲が出ずにバテ気味…。
逆にいつもよりも食欲が出過ぎて栄養バランスや体調が心配、といったトラブルは、自律神経の乱れが食欲の増加・低下につながっているんです。
では、食欲と自律神経にはどんな関係性があるのでしょうか?
ここでは食欲低下と増加、それぞれの自律神経との関係性を一緒に見ていきましょう。
食欲の低下と自律神経の関係性
空腹感はあるけれど、美味しそうな食べ物を見て美味しそうだとは感じるけど…なぜか食欲が湧かない…。
その原因は、自律神経の乱れによって交感神経が過緊張気味になっていることも考えられます。
自律神経の働きは「血管・内臓・涙腺汗腺などの腺」を働かせている重要な神経でしたね!?
・交感神経が優位に立った場合:胃腸などの消化器の働きを抑制させてしまう。
・副交感神経が優位になった場合:胃腸が持つ消化吸収の働きが活発になる。
という異なる役割を持っています。
食欲の低下は、なかなか涼しくならない厳暑によるストレス、疲れ、睡眠不足などの影響をダイレクトに受けやすい自律神経が乱れ、交感神経・副交感神経それぞれが持つ働きが活きていない状態。
そんな様々な過度のストレスで交感神経の働きが過緊張になり、胃腸の働きが低下して、いつものような食欲が出なくなってしまいます。
また交感神経が過緊張になると、消化吸収がスムーズにならずに胃もたれ・胸やけが起こり食欲低下にもつながってしまうのです。
食欲の増加と自律神経の関係性
厳しい暑さが続く毎日でも、比較的涼しい日がぽつぽつとあると食欲がむくむく湧いてつい食べ過ぎてしまうこともあるのではないでしょうか?
また季節は秋に移ろいつつあり、秋が旬の食べ物も見かけることが増えてきているので、毎日の食事がいっそう楽しみに感じることでしょう。
また、慢性的ストレスが加わると、いつも以上に食欲が湧いてしまうのも自律神経の乱れが原因で、食べたもの・摂った栄養を溜め込もうとしますので、肥満へと繋がりかねないのです。
自律神経と食欲ホルモンの関係性
自律神経は食欲増加・低下にかかわりのある食欲ホルモンの分泌をコントロールする役割も担っているんです。
食欲ホルモンにはレプチン・グレリンというふたつがあるのですが、
・レプチンの働き:過度な食欲をコントロールしてバランスを整える食欲ホルモン
・グレリン:食欲を強くしてしまうホルモン
という異なった働きがあります。
自律神経は上記のふたつのホルモンをコントロールしているため、自律神経が乱れると相互作用のある食欲ホルモンもバランスが乱れてしまい、
・レプチンの過剰な働きによる食欲低下
・グレリンの過度な作用による食欲増加
が起こってしまうのです。
自律神経と食欲バランスを整える!食欲低下・増加別の対処法
「しっかり食べて心身が揺らぎやすい季節の変わり目を元気に過ごしたいのに食欲がない…」
「体調や栄養バランス、体型が心配なのにガマンできずついつい食べ過ぎてしまう…」
ここでは食欲にありがちなトラブルを改善して健康的な食生活に立て直すため、自律神経と食欲バランスを整える対処法をお伝えしてみたいと思います。
食欲低下の対処法
食欲低下は安定した自律神経のコントロールや健やかな心身を保つ栄養の不足につながってしまいます。
乳製品や卵、豆腐など、疲労回復やストレスのケアに役立つタンパク質やカルシウム、ビタミンB群を豊富に含む食べ物を少量から少しずつ補うようにしましょう。
栄養価が高い食べ物を選び、少しずつでもいつもの食事量・内容に変えていくことが、食欲低下によるバランスの崩れをなくすポイントになります。
また日常生活では自律神経の安定に良い、
・リラックスや深呼吸する時間を増やす
・ぐっすり眠ってすっきり目覚められる、睡眠環境の見直し改善
・適度な運動
・湯船につかるお風呂時間
などを心がけてみましょう。
リラックスや深呼吸は特に自律神経のバランスを整えることに効果的なため、ストレスを溜めたい・感じたら早めにケアしておくことがおすすめです。
食欲増加の対処法
食欲が止まらず体調や栄養バランスが心配な時には、いつもよりも意識的に咀嚼を行うようにしましょう。
よく噛んで食べる食生活は、空腹のストレスを緩和したり噛む刺激が自律神経を目覚めさせて交感神経・副交感神経のバランス調整につながっていきます。
またストレスが溜まっていると、そこまで空腹を感じていないのに食べて発散させようと間違った意識に傾いてしまう心配が…。
食べたい欲を気持ちの外に追い出すために、
・軽い運動をしてみる
・DVD鑑賞や読書などなど一心に楽しめる・集中できることを実践する
・無糖、無塩仕様のヘルシーなおつまみで空腹を紛らわせる
といった工夫を取ってみることもおすすめですよ。
おわりに
食欲増加・低下の著しいゆらぎは、自律神経に良い習慣を意識的に行うことでバランスが整うようになります。
また、よく”間食”をしてしまう方がいらっしゃるかと思いますが、あれも「クセ」みたいなところがあり、しないとしないで行ける事が多々あります。
私も自身で実験しましたが、しなければしないで過ごせます。
しかし、「チョコを一つ」などとやっておりますと、甘食は中毒性がありますから、二つ三つと毎日繰り返す様になります。
それでも何か口寂しい時は、無糖のガムを噛んだり、炭酸水を摂ったり、で、どうしてもお腹に何か入れたいって云う食いしん坊さんは、”ナッツ(無塩)”や”チーズ”を少し食べてみてください。
欲が落ち着くはずです!
まだまだ猛暑が続いておりますが、こまめにに水分を摂って自律神経と食欲のバランスをとりつつ、新しい楽しみを見つけてくださいね!
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム「食欲と自律神経はどう関係している?食べ過ぎ・食欲低下の原因と対処法!」
食欲と自律神経はどう関係している?食べ過ぎ・食欲低下の原因と対処法! | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院 (anmin-do.jp)
参考:厚生労働省e-ヘルスネット 「ストレスと食生活」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-001.html