“Cosmetic acupuncture”
今回の鍼職人Kの誰でもわかる身体の話しは、
少し角度を変えて美容と自律神経の観点についてです。
では簡単にみていきましょう。
※本コラムは三部構成となっております。
【目次】
・鍼灸に対するイメージ
・鍼灸とアスリート
・痛みから美容へ
・美容鍼ブームについて
・小顔の解釈の違いについて
鍼灸に対するイメージ
最近は20代の世代が鍼治療に興味を持って頂き、当院をご紹介を頂く機会が多くなってきました。
「鍼灸」と云うと何か高齢者や歴史が古いと云うイメージがあるせいか、それを人に話すと意外と驚かれます。
当院では20代~30代までの女性が圧倒的に多いのでそんなに意識はしていなかったのですが、
他院ではやはり年齢層がやや高めのようです。
私が思うに昔の鍼灸は「痛い・熱い」という感じでシルバー世代にはその記憶が影響しているのかも知れません。
確かに昔の治療針は鉄製であったり、使いまわしていたり、灸は熱いわで、けっこう強烈なイメージがあったかもしれません。
注射針ですら使いまわしと云う今では考えられない事もやられていましたし…
灸に関しては、わざと火傷させるものがあったり、なにより叱る時に「あの子にはちょっと強いお灸を据えなきゃ」なんてとてもありがたくない全く違った意味で使われておりましたので、そりゃ敬遠したくなる気持ちもわかります・・・
というかこんな事を誰がいったい言い出したのでしょうね全く!
話しはそれましたが、何はともあれ20代の若い世代に日本の伝統医療である「鍼・灸」が浸透して行くのはとても嬉しいことです。
鍼灸とアスリート
現代では、オリンピック選手を含む様々なトップアスリート達が積極的に鍼灸を取り入れて、
コンディショニングを行っているのも若い世代に比較的受け入れられやすい理由かもしれません。
長野五輪の金メダリストの清水宏保さんなどはご自分の治療院を持たれているくらいです(経営は免許がなくて出来る)。
また、ほとんどのスポーツトレーナーはこの鍼灸師免許を取得しているとも云われており、学生時代にいつも一緒に学んでいた友人は
今季から、リーガエスパニョーラで専属トレーナーとして活躍しており、それだけ鍼灸が海外でも認められているという事でありこれも大変嬉しいことです。
痛みから美容へ
さて、女子にこの「鍼灸」が受け入れられた大きなきっかけは、やはり「美容・美顔」の分野ではないでしょうか?
今や、たくさんのモデルやタレント、女優の方々が積極的に取り入れ、"美"を維持されているようです。
当院にもよく「身体に鍼は怖いけど…小顔になるなら…顔に・・・」と仰る方がおりますが、これを聞くたびに女性が美に対する探究心はスゴイなあと感心します。
「女性はもともと痛みに強いうえに、綺麗になりたい!と云う思いが痛みをさらに鈍らせているのかも知れない」とある美容鍼を体験した女医さんの記事を見た事がありますが、本当にそう思います。
美容鍼ブームについて
では、この美容鍼はいつ頃から流行りだしたのでしょうか!?
私の記憶にあるのは海外の有名人、セレブのあいだでブームになりそして日本に入って来た所謂「逆輸入」だった様に思います。
それが、日本の意識の高い方たちに広まり現在ではすっかり鍼灸の分野でも定着するようになったようです。
小顔の解釈の違いについて
では、なぜ「鍼灸」が美容に対して効果が高いのでしょう? 小顔になるのはなぜ? リフトアップするのは??
その説明の前にまずお話ししますが、人間、解剖学的に「小顔」なんてなりません!構造的になりません!本当は!
もし小顔になるのであれば、理論上、足が大きくて悩んでいる方は小足になるはずですから・・・
よく、TVで「顔に圧をかけてスッキリしました~」なんていうのを見かけますが、私から言わせればとても怖くて出来ません。
と言う事で私は、小顔になるのは「顔が引き締まる」という解釈をしております。ダルっとしていたら何でも「たるんで」見えますよね。
じゃあ、この「引き締め」に対して邪魔をしている物は何だと思いますか?
実は、身近に日常で多くの方が悩んでいる事でもあるのです。
なぜ「鍼灸」が美容に対して効果が高いのでしょう? 小顔になるのはなぜ? リフトアップするのは??については第2章で解説していきます。