40代後半から50代にかけての更年期は、イライラや憂鬱感、肩こりや頭痛、ホットフラッシュなど心身ともにさまざまな不調が生じやすくなり、日常生活の支障になるかも…と悩んではいませんか?
更年期に起こる心身の不調は、これまでには経験したことのないケースも少なくはないため、どのように対処すべきなのかわからないと悩むこともあるでしょう。
今回のコラムでは更年期におけるさまざまな不調がなぜ起こるのか、ホルモンバランスや自律神経との関係性を詳しく解説!
さらに更年期に起こりやすい不調それぞれに、最適な対処法も合わせてお伝えしますので、明るい毎日を取り戻すためのきっかけにしてくださいね。
【目次】
・更年期はホルモンバランス・自律神経のゆらぎが原因!その関係性とは?
・更年期に起こりやすい不調とサヨナラ!症状別に見る対処法まとめ
・まとめ
更年期はホルモンバランス・自律神経のゆらぎが原因!その関係性とは?
前触れもなく急に起こるホットフラッシュや風邪の前触れのような寒気、わけもなくイライラ・ムカムカして攻撃的になる…。
そんな更年期の症状は200以上にも及ぶと言われ、女性ひとりひとりによって症状の出方に個人差があることもわかっています。
ここでは更年期の心身の不調とホルモンバランス、自律神経との関係性や原因を詳しく見ていきましょう。
更年期の原因~ホルモンバランスのゆらぎと関係性~
更年期に20~30代の頃にはあまり見られなかった心身の不調が出てしまうのは、女性ホルモンの分泌が急激に減少することが原因と云われています。
女性ホルモンには、
・自律神経を正常に保つ
・骨や筋肉、関節や血管、脳や神経を健康に保つ
という働きがあるのですが、更年期になると女性ホルモンの分泌が一気に低下することで心身のコンディションがゆらぎ、頭痛や長引く肩こり、腰痛やイライラなどにつながってしまいます。
そして更年期に女性ホルモン分泌が一気に減少すると脳や神経が不足してしまったホルモンを出そうと過剰に働いてしまいます。
すると、この影響がココロとカラダのバランスを崩して更年期によくある不調の原因になってしまうのです。
更年期の原因~自律神経への影響と関係性~
女性ホルモンの急激なゆらぎが原因で、ホルモンを作り出そうとする脳や神経の働きが過度になると自律神経もこの影響を受けて、
・活発な心身状態を保つ交感神経
・心身をリラックスさせる副交感神経
というそれぞれの働きが活きなくなります。
すると、頑張りたいのにチカラややる気が出ない、休みたいのに緊張やストレスでリラックスできないという悪循環に陥ってしまいます。
意外に知られていないのですが、自律神経とホルモンバランスは建物でいうと1階・2階のような位置関係にあり、相互作用があります。
そのためホルモンバランスの急激な低下でホルモンを出そうと過剰に脳や神経が働き出すと、連動している自律神経にも強いダメージが加わり、バランスが崩れて心身の不調が出やすくなるのです。
更年期に起こりやすい不調とサヨナラ!症状別に見る対処法まとめ
更年期に起こる心身のさまざまな不調は、女性ホルモンの急激な減少によって自律神経が影響を受けるばかりではなく、ほてり、関節の痛みやこわばり、睡眠の問題までと多岐にわたります。
ですからここでは、更年期によくある不調をピンポイントで緩和・予防できる、症状別の対処法をまとめてご紹介します。
あの「ホットフラッシュ」の救世主現る!?
実はこの”ホットフラッシュ”ですが、自然閉経及び卵巣を摘出した女性の約6割にあると云われ、その1割の人たちは日常生活に支障を来す程だと云われています。
そこで!有効なものが...”全粒大豆”!!
医師の福田世一先生のお話によると、以前はエストロゲンベースの”ピル”が更年期症状の改善に使用されていたのですが、「乳がん」や「血栓症」「動脈硬化」のリスクがある為、”全粒大豆+低脂肪ビーガン食”にする事により、軽度~中等度以上のホットフラッシュが、約8割も減少したとの事でした。
“全粒大豆”+”植物ベースの食品”が重要という事ですね!!
その「関節の不調!」は”ホルモン(エストロゲン)の減少”が原因!?
中年後年以降、手のこわばりや膝の不調、手首の痛みなどを訴える方が増えてきます。
実はその原因の一つは「ホルモン減少=コラーゲン線維の減少」なのを知っていましたか!?
そこで、今注目されているのが”エクオール”という、大豆イソフラボンが腸内で変化し、エストロゲン様の働きをしてくれる、とっても心強い代謝物。
で、これを治療に役立てようってハナシなのです!
が!!ここで一つ問題が!?実はこのエクオール、私たち日本人約半分の人たちは、”体内で作ることが出来ない!”そうなのです...
特に遺伝性が強く、お母さま、そのまたお母さまなどがそういう体質な場合かなりの確率で遺伝するとも云われておりますので、検査をしてみて作り出せない体質の場には、早めにサプリメント(エクオール1日10mg摂れるもの)などを使用すると良いでしょう。
※検査キッドは薬局で扱っている場合もあります。
※すでに手指に変形がみられる場合は手専門整形外科を受診しましょう。
睡眠リズムの乱れをケアする対処法
更年期は、「血中プロゲステロン」などの影響により、深い睡眠がとりづらい時があります。
ですから、なるべく眠る前のスマホやパソコンや、40℃以上のお風呂から出てすぐの入眠を避けて、また、これからの季節で特に気を付けなければいけない「室温・湿度」などを適温に保つ事などが、安眠につながるポイントとなるでしょう。
まとめ
今回、更年期を題材にしましたが、ホルモンバランスが崩れると様々な事が起こる事がわかりました。自律神経のバランスが乱れても、ホルモンのバランスが乱れてもどちらも不調になってしまいます。
先述の様にどちらも影響し合ってしまいます。
更年期と上手に向き合い、不調別の対処法を上手に生かしながら、本当につらいときは決して無理をしたり、ひとりで抱え込まず、婦人科の先生や我々鍼灸師へ相談してみてくださいね!
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム:更年期
自律神経コラム : 更年期 | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院 (anmin-do.jp)
参考:ルビーナ「更年期の症状と対策」
更年期の症状と対策|ルビーナ (rubina.jp)
参考:オムロン 更年期Q&A
更年期にはどうして自律神経失調症のような症状が起こるのですか? | オムロン式美人 (omron.co.jp)
参考:鍼通電療法臨床研究会 婦人科 資料
https://www.shinkyu3989.com/workshop