
突然ですが…
・疲れているのに布団に入ると目が冴える…。
・頭の中で考え事が止まらない…。
・寝ても疲れが取れない…。
「なぜ疲れているのに眠れない?」
そんな悩みを感じている方、おりませんか!?
実はこの
「なぜ疲れているのに眠れないのか分からない」
というお悩みは、現在とても多く聞かれ、若い20代〜30代の方にも急増しています。
今回は、「なぜ疲れているのに眠れないのか?」という疑問の正体と、
そこに深く関係している自律神経バランスとストレスの仕組みについて、
出来るだけ分かりやすくお話していきたいと思います。
【目次】
・主な原因は何なのか!?
・大好評Q&Aのコーナー!
・最後に
主な原因な何なのか!?

交感神経が過緊張!!
「なぜ疲れているのに眠れない?」
この問いの大きな答えのひとつが、自律神経のアクセルである「交感神経」が過緊張している状態です。
自律神経機能は、
アクセル機能の 交感神経 と
ブレーキ機能の 副交感神経 によって成り立っています。
本来、日中は交感神経が“やや”優位に働き、
仕事や家事、運動などをこなします。
そして夕方から夜にかけて副交感神経へ切り替わり、
食事・消化・休息、そして良い睡眠、いわゆる 「安眠」 へと入っていくのが理想です。
しかし現代社会では、
「なぜ疲れているのに眠れないのか分からない」
という方が非常に増えています。
これは、
アクセル↔︎ブレーキの切り替えがうまくいかなくなっている状態だと考えられます。
マルチタスク、情報過多、思考過多…。
期限のある仕事、責任のある立場になればなるほど、
交感神経は“全開”で働き続けます。
そして問題なのは、
仕事が終わったからといって
交感神経はすぐにOFFにできないという点です。
交感神経は、もともと
「外敵から逃げるためのスイッチ」。
仕事のプレッシャーも、情報過多も、
脳にとっては 同じ“ストレス” として認識されます。
だからこそ、
「疲れているのに眠れない」状態が起こるのは、ある意味とても自然なのです。
さらに追い打ちをかけるのが、寝る直前までのスマホ。
「なぜ疲れているのに眠れない?」と悩む方ほど、
布団の中でスマホを触っているケースが非常に多いです。
ブルーライトは脳を刺激し、
交感神経をさらに活性化させてしまいます。
安眠を得たいのであれば、寝室は出来る限り アナログな空間 にすることが重要です。
ストレス(心理的・環境的)の蓄積!?
なぜ疲れているのに眠れないのか?
この疑問を語るうえで、ストレスは避けて通れません。
心理的・環境的ストレスが続くと、
ホルモンバランスにも大きな影響が出ます。
日々の仕事や人間関係でストレス下に晒されていると、
これはもう問題があるのはすぐに想像出来るかと思います。
そして実はホルモンの観点から見ても、睡眠に悪影響があるのはご存知でしたか!?
特に重要なのが
「コルチゾール」と「メラトニン」。
“コルチゾール”vs“メラトニン”が主な主役のですが、本来、コルチゾールは「活動の準備」のために朝方にピークを迎え、夜にかけて低下していくのが正常なリズムです。しかし、ストレスで夜も分泌が高いままだと、以下の衝突が起こります。
- メラトニンとの「シーソー関係」の崩壊:
眠りを誘う「メラトニン」と、覚醒を促す「コルチゾール」は、一方が上がれば一方が下がるシーソーのような関係です。ストレスでコルチゾールが高いままだと、メラトニンが分泌されにくくなり、脳に「夜が来た」というサインが伝わりません。 - 深部体温の低下をブロック:
コルチゾールには代謝を高める働きがあるため、本来下がるべき「体の深部の温度」が高いまま維持されてしまいます。人間も含めて動物は体温を下げて行き眠りにつきますので、これが寝つきの悪さの直接的な原因になってしまうのです。
これがまさに、
「なぜ疲れているのに眠れない?」のホルモン的な答えです。
また更に最近メディア等でもよく目にする“脳疲労”も侮ってはいけません!
先述のように、“情報思考過多”や“マルチタスク”の毎日で、日々疲労が積みかさなって行きますと、
情報処理能力がパンク状態になってしまい、“脳のお掃除”が追いつかなくなるのです。
私達人間は、大脳を深睡眠(ノンレム睡眠)にてお掃除する事で、翌朝スッキリ爽快、身体も心も軽くなるのですが、眠りが浅いとお掃除も充分出来ずに、“ダルおも〜”といった状態になるのです。
特に前頭葉のお掃除をしっかりとするので、記憶や感情などが整理されて行きますので、これらのお掃除が追いつかなくなると…
感情のコントロールも効きづらくなるのです。
思いだしてみてください。
寝不足が続くと、イライラもするし、些細な事をずっと気にしたりするでしょう!?
また脳疲労が続くと、脳の感情の中枢である“扁桃体”がコントロール不能となり、メンタルヘルスを崩すきっかけとなって行くのです。
大抵メンタルを患う方は、“不眠”が入り口となるのは、こういった事からなのです。
「疲れているのに眠れない」状態が続くと、
メンタル不調の入り口になる理由がここにあります。
因みに余談ですが、高齢者がよく怒りっぽくなるのは、この前頭葉が萎縮していくのが理由です。
副交感神経が鈍る!?
近年では何といっても、昼と夜の“寒暖差”も自律神経バランスに悪影響を与えているは間違い無いでしょう。
ひどい時には10℃以上も違うなんて、自律神経機能も右往左往してそれだけでもエネルギーを消費して疲れやすくなるのに、加えて先述のような多忙な毎日を過ごしていると、常に脳が臨戦態勢(交感神経過緊張)となっているので、休みたくてもなかなか切り替えられなくなってしまいます。
ずっとそんな状態の人が、長期休みに入ると、体調を崩したり頭痛が起きたりするのも、交感神経過緊張状態が、急にクールダウンする事により起こるものと考えて良いでしょう。
これもまた、
「なぜ疲れているのに眠れない?」という状態と深く関係しています。
生活リズムを見直そう!
これらもとても大切な事なのですが、当院に来る方は休職中の方も多く、その方たちは大抵皆さん「眠れないのです」とお話されます。
しかしでもですよ!
日常的に仕事もしていない、運動もしていない特に活動もしていない人が、眠い!って常になっていたらそれはそれで問題だと思いませんか!?ナルコレプシーや慢性疲労症候群じゃ無いのですから、普通そんな事は無いはずなのです。
つまり肉体も脳も特に疲労起こしていなければ、そんな強く眠くはならないでしょう?10代では無いのですから。
特にこういった方の悪循環は…
“昼夜逆転生活“&“睡眠に対する執着”・・・
寝られないと恐怖を感じているうちに朝に少しうとうとして昼過ぎまで寝たりして(実はここで睡眠を確保している人が殆ど)、また夕方を迎え夜になる…と云う。
極端な話をすると、休職中は眠れなかったら寝なくても良いんですよ!といつもお伝えします。
明日出社する訳でも無い、会議がある訳でも無い、知人と待ち合わせして出掛ける訳でも無い寝る必要ありますか?
栄養しっかり摂ってゆっくり休んでいれば良いのですよ。
そしてうとうと来たら寝れば良いのです。
そして、よくこれも良く聞かれるのですが…
“今、何かやった方が良いですか!?”と云った事…。
休職中でやったら良い事はたったひとつだけ、“休む事”です!
その為の休職です。何もやらないで、“心身を充電”するのです。
燃料も無い状態で、無理して何かやると中途半端になりまた体調を崩して、自信を無くしてまた振り出しに戻るだけです。
大丈夫!復活出来る時は“何かした方が良い”では無くて、“何々でもやってみるか!”となりますので、それまで決して無理は禁物なのですよ!
それでも我々日本人は元来真面目で勤勉なのか、宿題をくださいと云う方もたくさんおります笑。
そんな方々にはまず…
・決まった時間に活動開始して必ずお日様にあたる!
・決まった時間に30分でも毎日お散歩をする!
この2つを提案しております。
実は自律神経機能を正常に働かせるには、この“決まった時間”に活動するのがとても重要なのです。
これらのように簡単な事から、また少しずつ復活していけば良いのです。
因みに最近はリモートワークも普及してきておりますが、そんな方々達も是非やってください。
仕事のパフォーマンスや腰痛、四十肩五十肩予防にもなります。
日中にしっかりとお日様の恵みを頂いて、セロトニンを充電して夕方からそれらがメラトニンと云う睡眠ホルモンに変換されていくのを想像して是非歩いてくださいね。
大好評Q&Aのコーナー!

Q1. なぜ疲れているのに眠れないのは、自律神経が原因ですか?
A.そうです!
身体は疲れているのに、脳が冴えてしまっている状態ですね。
交感神経過緊張状態の為、副交感神経抑制がかかり、しっかりと休みたくても休めなくなっている状態でしょう。
例えるならば、停まってはいるけどもアイドリングがかかっている車のようなもの。
動いてはいないけども、燃料ばかり減ってしまうような感じだと想像してみてください。
Q2. 布団に入ると急に頭が冴えてしまうのはなぜ?
A.それは第一に、脳が“布団=眠れない物”と認識してしまっている可能性があります。
「今夜は眠れるかな?」とか「寝られなかったらどうしよう」などと考えているうちに、頭がそこは覚醒する場所と感じてしまうのです。
少し模様替えしてみたり、照明を間接照明にしたり、あとは“眠いダメだ!”となってから布団になだれ込むのが1番良いことです。
Q3. 寝る前にスマホを見ると眠れないって本当?
A.これも本当です!
言わずと知れた“ブルーライト”が原因で、網膜にある体内時計に関連する細胞が刺激され脳が覚醒してしまうのです。
良い睡眠即ち“安眠”を得るのは、スマホはオフ、時計もアナログにするのが理想なのは言うまでもありません。
逆に起きたい時はスマホ画面の明るさを最大にすれば、覚醒しやすくなります。
Q4. ストレスが多いと睡眠の質が落ちるのはなぜ?
A.ストレス過多になると、自律神経の交感神経過緊張に加えて、先述のように扁桃体が不安定になる為、些細な事でも気になったりどうでも良い事を思い出して不安を感じたりするためどんどん脳が覚醒していくのか理由です。
そんな時には“今考えている事は、今考えて結論が出るものか?”と考えてみましょう。考えて結論が出なそうなものは今結論を出す必要の無いものですので、そう割り切る習慣をつけるのが大切です。
Q5. 夜になると不安が強くなるのは普通ですか?
A.ひとつは交感神経優位から副交感神経優位に変わる事でフワフワした落ち着かない感じが出たり、加えて単身者の方は、帰宅すると孤独感を感じたりするのが原因と云われています。
また、セロトニン不足でもそれらに拍車をかけるので、普段からお日様を浴びてそして良く笑って顔の筋肉を動かす事がセロトニン産生にとても重要なのでやってみてください。
また、“書く瞑想”と云われている“ブレインダンプ”と云うものがあり、不安や明日のタスクが頭から離れないときは、『1分だけ時間をとって紙にすべて書き出し、脳の外に放り出します』「紙に書いたから、今はもう考えなくていい」と脳に許可を出して、ブレインリリースをしてあげるのも効果的でしょう!
Q6. 食生活も眠りや自律神経に影響しますか?
A.とてもあります!
私達の日本人は何といってもお米の国の人間。今はお米もなかなかお高くなっておりますが、パンや麺類よりもやはりお米をしっかりと食べて頂きたいものです。
つまり和食がやはり良いのですね。
良く見かける朝ごはんのメニューとして、
あったかご飯に焼き魚、納豆、お味噌汁、糠漬けそして焼き海苔…。
これでしっかりとした完璧なバランス栄養食であります。
糖質エネルギーにお味噌と豆、お魚から良質なタンパク質をたっぷりと摂って、発酵食品であるお漬物で野菜を摂り、お味噌の具にきのこなどを入れておくとオルニチン(身体のアンモニア分解を促進)含めここでも菌活で腸内環境の手助けとなり、ビタミンは海苔で摂れる。
何気無く昔から食べているこの定食ってこんなにしっかりと栄養が入っているのを知っていましたか!?
メンタル安定に最重要な“セロトニン”は元となる“トリプトファン”がしっかり在庫があることにより、腸内が脳へお裾分けをしてセロトニンとなりメラトニンとなるのですから、まずは正しい食事で腸内環境を整えるは大切なのですね。
因みにみんな大好き揚げ物系は翌日“キヌレイン”と云う炎症物質となり体内に残りますので、揚げ物はたまにそしてほどほどに!
最後に

以上ざっと疲れている感じと自律神経機能とお話をして来ましたが、最後に少し怖いお話を…
“青年突然死症候群”って聞いた事がありますか!?
20〜30代の若い世代での突然死の事ですが、原因のひとつとして、ストレス過多による交感神経過緊張状態が続く事により、血圧や心臓に負担をかける事により、突然亡くなってしまうのです。
睡眠不足やストレス過多は“キラーストレス”となり、最悪は命も奪ってしまうものなのです。
一昔前は“寝てない自慢”なんてする人がよくおりましたが、決して笑い事では無いのです。
忙しいのに眠れない!身体は疲れているのに眠れない!
布団に入ると頭が冴える!
なぜ疲れているのに眠れない?
この状態は、決して軽視してはいけません。
などそんな状態がある方は、早めに専門家に相談をしてください。
当院はなぜ“安眠道”と云うのかはこの、しっかりとした睡眠“安眠”が取れればまずはだいたいは健康でいられるであろうと云う事から最優先は良い睡眠であると思ったからなのです。
現にたくさんの方に通って頂き、最近は“脳疲労”にダイレクト効果を期待出来る“脳活鍼”も働き盛りの方達に大好評を頂いております。
皆さまも、睡眠関係のお悩みや疲れた感じが抜けない、何かいつも疲れていると心当たりがありましたら、是非“はり・きゅう”鍼灸施術も視野に入れてみてください。
効果は実際の当院の口コミをご参考にされてみて頂けたら幸いです。
良い睡眠=良い健康。
当院が 「安眠道」 と名付けた理由も、
ここにあります。
