
梅雨明け宣言が東京地方はまだな筈なのにも関わらず、本格的な夏が既にやってきた感があるこの季節、毎日のように熱中症搬送のニュースを見聞きするようになりましたね。
猛暑が続くと自然と熱中症対策への意識が強くなりますが、まだまだ「自分は大丈夫」と楽観視してしまうケースが少なくはないようです…。
熱中症は身体本来の機能がコントロールできなくなり、“命の危機に繋いがる”とても怖いもの!
今回は熱中症と深いかかわりのある自律神経の整え方を知って、健康的な夏を過ごしていきましょう。
目次
・熱中症の主な原因、症状とは?
・熱中症と自律神経はどう関係している?
・今日から始める熱中症対策!日常生活で習慣にしたいこと
・熱中症対策【Q&A】
・おわりに
熱中症の主な原因、症状とは?

猛暑日になることも増えてきたこの今日この頃、熱中症はそもそもどのような原因で起こってしまうのでしょうか?
熱中症になる主な原因、症状を一緒に見ていきましょう。
熱中症の原因
熱中症は、猛暑などにより体内に熱がこもり、余分な熱が発散できず心身ともにさまざまな障害を起こすトラブルのことを言います。
本来暑さを感じると、体温調節を担う自律神経機能の働きによって、余分な熱を下げようと汗を出したりして、一定の体温を保つ機能を備えています。
ですが、
・汗をかきにくい体質
・肥満体型
・高齢者や乳幼児
・筋肉量が少ない人
・暑さ慣れしていない人
そして、
・ストレスや不規則な生活習慣、睡眠不足など自律神経が乱れている
と云う様な方々は、体内の熱を逃がして体温調整をする機能が減弱してしまい、“発汗機能の異常”により、熱中症の影響を受けやすくなるのです。
熱中症の症状とは?
熱中症の症状には、軽度から重度までの以下のようなレベルがあります。
1.意識が正常、自身で対処や予防ができる「 重症度 Ⅰ 」
2.意識はほぼ正常、救急車要請の考慮があるもののまわりの協力が必要になる「 重症度 Ⅱ 」
3.速やかに医療機関での治療が必要な症状「 重症度 Ⅲ 」
熱中症の重症度Ⅰは、めまいや手足のしびれなど軽度な症状が出やすく、Ⅱになると強い頭痛や吐き気、もうろうとする、嘔吐などが出やすくなります。
そして熱中症のⅢになると、皮膚の熱感や安定した歩行ができない、痙攣、呼びかけや周囲の音が聞き取りにくくなるといった症状が出やすくなります。
熱中症は例えⅠの軽度であったとしても、すぐに気づき適切な対処を取らないと、重症度レベルがⅡやⅢに移行してしまうリスクがあるため注意しましょう。
熱中症と自律神経はどう関係している?

熱中症はそもそも、“身体”と“環境”と“行動”、この3つが要因となっております。
“身体”に関しては先述の様に
・高齢者や乳幼児
・筋肉量が少ない人
・糖尿病などの持病がある人
・二日酔いや寝不足など体調不良の人など
また“環境”に関してはご想像通り、猛暑や急激な熱波、空調の効いて居ない場所に長時間いるなどですね。
そして、“行動”もだいたい想像つくかと思いますが、炎天下の活動や作業、水分補給をまめに出来無い状況などこれや3つの要因により、熱中症は引き起こされると言われております。
これに自律神経バランス系の問題も加えるとなると、諸々日頃の強いストレスにより、自律神経バランスが乱れて、発汗異常や体温調節異常がおきる恐れがあり、そうしてしまうと、熱中症へと最悪繋がってしまう訳です。
POINT!
“脳疲労と脳のオーバーヒート”!!
脳は「身体の中で最も活動が活発」な為、多くのエネルギー消費が行われ、同時に熱も産生します。持続的な知的活動や集中力などはこれに当てはまりが、あまりにも過負荷状態が続いたりすると、脳がオーバーヒートの様な状態になってしまい、自律神経機能の最高中枢が疲弊してしまい、体温調節が異常な状況へと陥る可能性が大きくなりますので、適度な休養としっかりとした水分補給はとても重要なのです。
またこれが日時的になってしまうと、脳疲労に拍車がかかり、認知機能の低下から、鬱などのメンタル機能の問題や、アルツハイマー型認知症のリスクもある等と最近では言われておりますのでしっかりケアしましょう!
今日から始める熱中症対策!日常生活で習慣にしたいこと

自身では心身のコントロールが利かなくなるほどに、重大な症状が出やすくなる熱中症。
ここでは熱中症のリスクを軽減するためにできる、日常生活の基本をお伝えします。
適度な運動、しっかりとした睡眠を心がける
適度な運動は体温調整を担う自律神経を刺激し整え、発汗を促して余分な熱を逃がす機能、体力の強化に役立ちます。また質の良い睡眠はしっかりと体力気力を回復してくれ、熱中症予防にもなりますのでぐっすり眠れる環境に見直し・改善をしていきましょう。
そして、これはもう今や常識ですが、1日を通して、脱水のリスクを減らす為、こまめな水分補給を心がけましょう。水だけでは無く、ミネラル等も一緒に摂れる“麦茶”がやはり夏は良いですね!
また、身体の内側からの熱中症対策に気を配る普段の食生活でも数多くあります。
以下に、熱中症対策に摂りたい栄養と含有が豊富な食べ物をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
・肉や魚、卵や大豆製品に多いタンパク質:体力維持、エネルギーチャージ
・ナッツや魚、海藻に多いカリウムやマグネシウム:体内の水分を保持し、バランスを整える。また、足がツルような人は特にマグネシウム不足が原因の場合が多い!
・野菜、フルーツ全般に豊富なビタミンC:暑さによるストレス、疲労回復に役立ち、紫外線から幡 肌を守ってくれる。
結局のところ、夏が旬の食べ物を食べるのが一番です。
スイカやきゅうり、ナス、ゴーヤなどは水分ビタミン豊富で、余分な熱を排出してくれるのです。
暑いこの季節は積極的に摂りたい物ですね。
熱中症対策【Q&A】
Q,熱中症対策に塩分が必要と言われるのはナゼ?
A,適度な塩分摂取は運動や生理機能を安定させるナトリウムを補う目的があります。
さらに適度な糖分は暑さで消耗した心身のエネルギー源となるため、塩分と一緒に摂取しておくことが良いでしょう。
Q,自律神経に良い習慣とは?
A,熱中症予防の基本は、体温調整を担う自律神経に良い習慣を心がけることが大切です。
自律神経は、同じ時間の就寝や起床、運動、休息など「規則正しい生活」によってバランスが整います。
ストレスや不規則な生活習慣は、心身・生活リズムが安定していないことで自律神経に大きな負荷を与え熱中症のリスクが高まります。
メンタル面・日常生活の安定が自律神経のバランス安定にもつながるため、1日を通した過ごし方を見直したり、ストレスをケアする趣味・楽しみをいくつも持っておくと良いですね。
Q,なぜ東京は熱中症になる人が多いの?
A,発汗には「有効発汗」と「無効発汗」があります。
汗は“蒸発”して熱を下げてくれるのですが(有効発汗)、東京にはあの呼吸するのも苦しい程の“湿度”があります。つまり、湿気が強い為に汗が蒸発せずにずっとジトっと肌に残ってしまい、身体をコーティングする様な形(無効発汗)になるので、熱がこもりやすくなるのからだと云われております。
Q,もし熱中症になってしまったら!?
A,熱中症になってしまったらまずは、涼しい部屋に移動する事です。ベルト等締め付けてあるものを緩める。
そして実は1番効果的なのは、“アイスバス”氷のお風呂に全身を浸ける事が良いのですが、中々そんな環境は難しいと思います。
そこで、「軽度」であれば、“手のひら”や“足の裏”を氷水などで冷やす事も効果的であると云われております。
また、「これは熱中症?」と思う時は、経口補水液を飲んでみて、「美味しい」と感じたら、熱中症の疑いアリです。
通常は少し塩気を感じて、美味しいとはあまり思わないと思われますので…。
ですが、意識が朦朧として居たり、受け答えがおかしかったり、ケイレンなどがある時には迷わず119に連絡しましょう!
あ!あとこの前、知り合いの僧侶の方に聞いたのですが、この時期は絶対に単独で“お墓参り”は避ける様にとお話されておりました。
お墓って日陰が無く、とても危険なのだそうです。単独で行動をしめ万が一熱中症の様な感じになると大変な事になってしまいますので、くれぐれもその様な行動はしないようにしてください!
POINT2!
この暑い季節は余裕をもって何事も行動しましょう!
例えば、朝急いで支度して暑い中焦って急ぎ足で駅に向かい、冷房キンキンの電車に駆け込み、一気に交感神経が低下して、貧血気味になるなんて事もありますので、前もって余裕をある行動を心がけてください!
おわりに

環境省によりますと、年々熱中症で命を落としてしまう方が、増えており、去年とうとう“2,000人”を超えたと云う事です。
最近出来て来ている、クーリングスポットなども事前に調べて置きながら、最悪近くのコンビニやATMコーナー等も利用させて貰いながら、命を守ってください。冗談抜きで気合いではどうにもなりませんので!
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム
「熱中症対策できていますか?自律神経との関係性とセルフケアのポイントをお伝えします!」
熱中症対策できていますか?自律神経との関係性とセルフケアのポイントをお伝えします! | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院
「熱中症と自律神経にはこんな関係が!?熱中症予防のためにできること」
熱中症と自律神経にはこんな関係が!?熱中症予防のためにできること | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院
参考:厚生労働省 熱中症関連情報
熱中症関連情報 |厚生労働省
環境省熱中症予防サイト
https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness.php