生理前になると決まってイライラしたりわけもなく悲しくなったり、冷えや頭痛、むくみなどの不調に悩まされていませんか?
生理前によくある不調は「PMS(月経前症候群)」と呼ばれ、出やすい症状は200種類以上と言われているんです。
ただ生理前のPMSは毎月来る女性ならではの心身の自然な不調なのだと、病気ではないと無理やガマンを重ねてしまうこともあるのではないでしょうか!?
今回はPMSと自律神経の関係性、原因やつらい時期を穏やかに過ごすための対処法について解説していきたいと思います。
【目次】
・PMSは自律神経が関係している?原因は何?
・自律神経・ホルモンバランスを整えてPMSを緩和する方法
・身体に出やすいPMSの不調別に解説!不調を和らげる対処法
・まとめ
PMSは自律神経が関係している?原因は何?
強いイライラや不安感、頭痛やめまい、むくみなど生理前のPMSは身体とメンタル面両方にいろいろな症状が出やすくなります。
PMSはホルモンバランスの乱れが原因というイメージが一般的になっていますが、実は自律神経の乱れもその原因のひとつと考えられています。
ここではPMSと自律神経の関係性、原因について一緒に見ていきましょう。
PMSと自律神経が関係している?
生理前になると決まって心身に不調が出やすくなるのは、自律神経の乱れが原因のひとつと考えられています。
この理由は、自律神経にはホルモンバランスをコントロールする役割があり、ふたつの中枢は隣同士に位置し、自律神経が乱れると女性ホルモンのバランスも同じように乱れてしまいます。
また生理前は特に自律神経の交感神経がやや優位に立つ状態になります。
自律神経の交感神経には、血管を収縮させて身体を冷やす作用があり、生理前に優位に立つとざわざわ・ぞくぞくとした風邪の前触れのような症状が出やすくなってしまうのです。
PMSが起こる原因とは?
生理がはじまる1週間前くらいに症状が出始めるPMSは、自律神経と連動しているホルモンバランスのゆらぎが原因と考えられています。
生理が近づくと、心身のコンディションを整えるための女性ホルモンの分泌が一気に減少し、この大きな変化が脳内にあるホルモンや神経伝達物質の異状につながってPMSが起こりやすくなります。
また女性のホルモンバランスはエストロゲン・プロゲステロンのふたつから成り立っていますが、PMSはプロゲステロンがやや優位に立ちやすい状態にあり、このホルモンには体内に水分を溜め込む性質があります。
プロゲステロンがやや優位に立つと、余分な水分が身体のさまざまな部位に溜め込まれ、スムーズに排出されなくなることで、
・頭痛
・乳房のハリ
・むくみ
・身体の重だるさ
・冷え
が生じてしまいます。
するとストレスや憂鬱感が強くなるなどメンタル面にも良くない影響が出やすくなります。
女性ホルモンと自律神経はひとつにつながって連動していることから、生理前にバランスが崩れると自律神経が持つ体温調整の働きが活きなくなり、身体が冷えやすくなるのです。
自律神経・ホルモンバランスを整えてPMSを緩和する方法
日常生活の支障となってしまうことも多いPMS…この悩みを抱えている女性は”交感神経優位”の人が多くみられ、リラックスするための副交感神経とのバランスが重要となってきます。
ここではリラックス時間の確保、身体のめぐり(血液循環)を促すためにできる、手軽な対処法とそれぞれの必要性をお話してみたいと思います。
リラックスが自律神経、ホルモンバランスの安定に良いため
PMSのさまざまな不調で自律神経が乱れると、連動しているホルモンバランスにもゆらぎが生じてしまいます。
自律神経の乱れは、ゆったりと寛ぎ気持ちを穏やかにするリラックスの時間をたくさん増やすことで改善・予防につながるので、生理前は家事や仕事などを頑張り過ぎずに適宜休息を入れるよう心がけてみましょう。
緊張やストレスを感じたら、唯一自律神経をコントロールできすぐにリラックスモードに入れる深呼吸や、ゆったり深い腹式呼吸を意識してみることもおすすめですよ。
【POINT!!】
女性は”胸式呼吸”が多くなりますので、この”腹式呼吸”を積極的に取り入れてみてください!吸う4・吐く6の割合で行いましょう。プレゼン前などでもとても有効です!
血流を促すとホルモン分泌のバランスが整う
じっくりとお風呂に入ったり、カイロの活用や衣類の調整などで身体を温めると、血液循環がスムーズになります。
また血流を促すための温活は、PMSや生理に密接なかかわりのある子宮と卵巣、腸が温まって血液循環が安定し、ホルモンのバランスを整えていきます。
PMSが起こりやすい生理前の1週間程度は、ぞくぞく・ざわざわするような寒気を感じやすくなります。
3つの首のことを言う足首・手首・首には、細かな神経が張り巡らされ、温めることで血液が集中して集まるようになり、血行を促して身体全体の保温に働きかけてくれるでしょう。
身体に出やすいPMSの不調別に解説!不調を和らげる対処法
PMSによる身体の不調は、むくみや頭痛が特にストレスに感じる女性が多い傾向にあります。
身体に出やすいPMSの不調を和らげる、おすすめの対処法をお伝えしてみたいと思います。
頭痛の対処法
生理前のPMSによる頭痛は、ズキンズキンと脈打つような痛みが出やすい傾向にあります。
紫外線や室内灯の光、騒音や物音など大きな音が自律神経・女性ホルモンの刺激になり、頭痛を誘発すると言われています。
そのため室内の明るさを調整したり、騒音の影響を少なくするなど環境を整えるようにしましょう。
静かで明るすぎない室内でゆっくりと休むようにすると、頭痛の原因となる過度な神経運動が鎮静化し、痛みの緩和にアプローチできます。
むくみの対処法
身体が重だるく、気分までどんよりしやすいむくみは、全身に血液を運ぶ役割のあるふくらはぎをマッサージしたり、かかとの上げ下げといったエクササイズがおすすめです。
また眠る時や休憩時に足を心臓よりも高い位置に上げて休むようにすると、ふくらはぎから心臓の血液循環が活性化してむくみの緩和に役立ちます。
PMSによるむくみは、過度な塩分摂取やアルコールが原因になることもあるためできるだけ控えるようにし、代謝にかかわりのあるミネラル・繊維質を含む食べ物を摂るようにしましょう。
また、利尿効果があるお茶(プーアル茶など)も効果が期待できる事があるようです。
まとめ
生理前のPMSは、「これまで活動的になっていた心身を休ませよう」というサインでもあります。
特に生理前はいつも以上にデリケートな時期で、”防衛本能”が強く働きますので、「感情・感覚」ともとても敏感になりますので、普段以上に気持ちをラクに持って、決して無理やガマンをせずに自分にやさしくする時間を増やしていきましょうね。
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム「PMSでお悩みの人へ」
自律神経コラム : PMSでお悩みの人へ | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院 (anmin-do.jp)
参考:PMSナビ「PMSになったらどうすればいいの?」
PMSになったらどうすればいいの? | 知ろう、治そう、PMS【月経前症候群】 (pms-navi.jp)