しかし、こうなると心配なのが「熱中症」。
そこで今回は、熱中症の症状や予防法、そして自律神経との関係についてお話していきます。
【目次】
1.そもそも熱中症って?
2.自律神経が乱れると熱中症になりやすい?
3.熱中症にならないために
4.さいごに
1. そもそも熱中症って?
熱中症とは、熱が放出されず体内にこもることで引き起こされる様々な不調のことを言います。
原因としては、暑さによる体温調節機能の低下や、体内の水分と塩分のバランスの乱れが挙げられます。
熱中症は、以下のとおり症状によって3段階に分類され、それぞれ対応も変わってきます。
① 軽度:めまい・立ちくらみ・筋肉痛・汗が止まらない
【対策】
すぐに涼しい場所に移動して体を冷やして、水分と塩分を与える
② 中度:頭痛・吐き気・倦怠感・虚脱感
【対策】
自力で水分や塩分を摂れない場合は病院に搬送する
③ 重度:意識がない・けいれん・体温が高い・呼びかけに対する返事がおかしい・まっすぐ歩けない
【対策】
すぐに病院に搬送する
熱中症が疑われる症状が現れたら、まずは体を冷やすことが大切です。
氷などを使って首や脇の下、足の付け根、足首といった太い動脈が通っている部分を集中的に冷やしましょう。
2. 自律神経が乱れると熱中症になりやすい?
どのような人が熱中症になりやすいのでしょうか。
一般的には、持病のある人や高齢者、幼児、肥満の人、さらには暑さに慣れていない人や体調の悪い人が熱中症になりやすいと言われています。
実はこの熱中症、自律神経が乱れがちな人も注意が必要なのです。
熱中症は、体温調節が上手くいかなくなることで起こります。そして、この体温調節を司っているものこそが「自律神経」。
自律神経は暑さを感じると、皮膚に近い血管を拡張して熱を放出させ、さらに汗をかかせて体温を外に逃がします。
しかし自律神経が乱れていると、こういった一連の体温調節のシステムがスムーズにいかなくなり、体内に熱がこもって熱中症が起こりやすい体になってしまうのです。
一見、関係がないように見える「熱中症」と「自律神経」ですが、実は自律神経を整えることは熱中症の予防にもつながるのですね。
3. 熱中症にならないために
暑くなってくると欠かせない熱中症予防対策。
特に今年は、新型コロナウィルスによる「新しい生活様式」の下での熱中症対策が大切になります。
ここからは、環境省と厚生労働省のリーフレットを参考にしながら、具体的な対策について見ていきましょう。
① 暑さを避ける
エアコンを適切に使って室内を適温に保ちましょう。
この時、感染症予防のために定期的に換気をすることが重要。30分に1回以上、数分ほど窓を開けるのが良いそうですよ。
そして同時に、エアコンによる冷やしすぎにも注意が必要です。
冷えた室内から灼熱の屋外に出ると、激しい気温差に体がついていけず体調を崩すことも。
さらに自律神経のバランスの乱れにもつながるので、体を冷やしすぎないようにしてくださいね。
② 適宜マスクを外す
マスクをつけていると熱がこもりやすくなるため、屋外で人と2m以上の距離を確保できる場合はマスクを外しましょう。
また、マスク着用中は負荷のかかる作業や運動は避けるようにしてください。
不織布マスクは特に熱がこもりがちですが、ポリウレタン素材のマスクは付けている感じがせず比較的涼しく感じます。
最近では、ひんやり素材でできた冷感マスクも多く出てきているので、使いやすくて好みのデザインのものを探してみるのも楽しいですよ。
③ こまめに水分補給をする
そして熱中症対策でとても大切なのが「水分補給」。
のどが渇いていなくても積極的に水分を摂るようにしてくださいね。1日当たり1.2リットルが目安です。
特に、適度な塩分を一緒に摂れるスポーツドリンクや経口補水液で補給するのがおすすめ。
ご自宅で作る場合は、コップ1杯のお水にひとつまみの塩を入れた塩水でもOKです。
4. さいごに
これから梅雨が明けて一気に気温が上がってきます。
こういった「急に暑くなった!」という日が、熱中症の要注意DAY!
環境省の熱中症予防情報サイトに「暑さ指数(WBGT)」が出ているので、参考にしてみてくださいね。
暑さ指数(WBGT)参照ページ:https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php
暑さにやられないように、自律神経と体調をしっかり整えて夏を乗り切りましょう!
【参考】
環境省 厚生労働省「令和2年度の熱中症予防行動」
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/20200526_leaflet.pdf
厚生労働省「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法」
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000618969.pdf