日本でも感染者が急増しています。
東京都などの首都圏では、
リモートワークや時差出勤、週末・夜間の外出自粛などが要請されており、
そのために普段と違う生活を送っているという方も多いと思います。
そこで今回は、コロナ対策による生活リズムの変化で気をつけたいポイントについ
て、自律神経や免疫システムの観点からお話していきます。
【目次】
1.生活リズムの変化に注意!
2.自律神経の乱れで免疫が下がる?
3.免疫を上げる4つポイント
4.さいごに
1. 生活リズムの変化に注意!
新型コロナウィルスの影響で学校が軒並み休校となり、大人たちもリモートワークや時差出勤が推奨されるなか、いつもと違う生活に戸惑っている方も少なくないでしょう。
朝の起床時間が遅くなり、それに伴って寝る時間も後ろ倒しになってしまう。
そうすると食事の時間もズレ込んでくるでしょうから、必然的に日々のサイクルも大きく変わってきますよね。
こうした変化のなかで特に注意したいのが、就寝が遅くなることによって睡眠不足に陥ってしまうこと。
なぜなら、良質な睡眠がとれなくなると、自律神経のバランスに多大な影響を及ぼすからです。
自律神経は、内蔵の働きや血流といった人間の生命活動を助ける大切な存在ですが、なかでもウィルスを退治する「免疫機能」も、自律神経によって作用するシステムのひとつ。
そのため、生活リズムの変化で睡眠不足になってしまうと、自律神経が乱れて免疫が低下し、結果的にウィルスに負ける可能性が出てきてしまうのです。
2. 自律神経の乱れで免疫が下がる?
私たちの周りには細菌やウィルスがたくさん存在していますが、それでも病気にならないのは有害な物質を退治する免疫が体内で働いてくれているからです。
新型コロナウィルスも例外ではなく、特に特効薬が見つかっていない現状では、人間の免疫で退治するしかないのが実情です。
この免疫機能が力を発揮するために大切なのが、「自律神経がバランスよく働いている」ということ。
自律神経には、日中活動している時に優位になる「交感神経」と、夜間リラックスする時に優位になる「副交感神経」の2つがあります。
例えば、強いストレスや過剰な労働によって緊張状態が続いた場合、「交感神経」がずっと優位な状態となってしまい、自律神経のバランスが崩れることになります。
自律神経が崩れると免疫の制御がうまくいかなくなりますので、ウィルスへの抵抗力が下がり、結果的に病気にかかりやすくなってしまうのです。
つまり、「働くべき時にしっかり働き、休むべき時にはしっかり休む」という、正しい生活リズムを送ることが、自律神経を正常に働かせるために必要不可欠ということなのです。
3. 免疫を上げる4つポイント
新型コロナウィルスの脅威にさらされている今、私たちにとっては自身の免疫を保つことがとても大切です。
ここでは、自律神経のバランスを整えることで免疫を保つ秘訣についてご紹介します。
免疫を維持したい今の時期は、次のことを特に意識して生活していただきたいと思います。
・しっかり寝る
自律神経のバランスを保つために重要なのが、まずは「睡眠」。
きちんと睡眠がとれていれば自律神経も整ってきます。
夜は早めに寝て、朝も決まった時間に起きるという基本的な習慣を意識するようにしてください。
・身体を温める
体温が高まるとリンパ球が活性化して免疫が高まります。さらに、副交感神経が優位になってリラックスもしやすくなり、免疫にも良い影響を与えます。
全身を温めるに最適なのは、やはり湯船に浸かること。また、腹巻きをすれば太い血管が走る腹部が温まるので、全身を効率的に温めることができます。
寒暖差が激しい日もありますが、今はとにかく身体を冷やさないように意識的に温めるようにしてあげてください。
・バランスの良い食事を摂る
免疫維持のためには、良質なタンパク質やビタミン、ミネラルを豊富に摂ることが必要です。
洋食では脂肪分や糖分が多くなってしまいがちになりますので、栄養のバランスがとりやすい和食にするのが良いでしょう。
・軽く運動する
休校やリモートワークで外出する機会が減っているかと思いますが、1日10分程度でも軽く運動することが免疫の維持には大切です。
近所を散歩するのも良いですし、自宅で済ませたい場合は効率的に全身運動ができるラジオ体操がおすすめですよ。
なお、太陽に当たることも自律神経を整える一助になりますので、外出をしない日でも意識的に陽を浴びるようにしましょう。
4. さいごに
免疫を上げる生活習慣も大切ですが、これと同様に、厚生労働省や東京都が提唱している以下のような感染予防対策も重要です。
・手洗いとうがいを徹底する
・正しいマスク着用と咳エチケットを守る
・「3つの密」を避ける
(詳しくはこちら:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000614802.pdf)
目に見えないウィルスとの闘いで社会全体が沈んでしまっていますが、終わりのない戦いはありません。
今はまず、ひとりひとりが「感染しないこと」「感染させないこと」を強く意識して行動することが大切です。
【参考】
厚生労働省「新型コロナウィルス感染症」について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html#Q&A