体温を超えるような厳暑が続くこの頃、「今の熱中症対策では不安…」「そもそも正しい熱中症対策がイマイチわからない…」
なんて悩みや不安を抱くこともあるのではないでしょうか?
今年の夏は全国的に熱中症アラートが発令されているため、このトラブルは誰にでも起こりえる、決して他人事ではないと感じますよね。
このコラムでは熱中症と自律神経の関係性、正しい熱中症予防を採るためのセルフケアについて詳しくお話してみたいと思います。
【目次】
・熱中症と自律神経!気になる関係性とは?
・熱中症対策のためにできること!セルフケアのポイントを解説
・おわりに
熱中症と自律神経!気になる関係性とは?
皆さんもうご存知の事と思いますが、自律神経機能には「体温調節」と云う命に直結する大切な働きが一つにあります。
こう毎日毎日の猛暑ですと、自律神経の働きで”発汗”が起き、体温を調節をしようと一生懸命働いてくれています。
しかし!!
昨今の東京等の高い湿度では、汗が中々蒸発してくれません。
汗は「蒸発することで体温を下げる」ので、高温多湿の土地では、逆に「汗で熱をコーティング」する様なかたちになるので、熱中症に特になりやすい訳です!
また、屋外での活動をしていると必然的に筋肉の活動が増える為”熱産生量”が増えますので、更に汗が噴き出て来るのは体験された事があると思います。
その様な状態では、抹消血管の血流を増やして熱を放散しようと云う働きが起き、これに脱水症状が加わると、絶対量として内臓の血流が不足していき、血圧も低下してしまいます。
すると交感神経の働きが過度になって血圧が上昇し、手足のしびれ、立ちくらみ、めまいといった症状が発現し、交感神経による「血管収縮」により「発汗も停止」してしまいます。
(重要)ここまで来ると命の危機ですので、すぐに救急車を呼んでください。
熱中症は実はかなり危険な物だと云う事を改めて知っておかなくてはいけません。
自分で出来る日常のケアは、
・吸水性の良いものを着る
・こまめに汗を”拭く”!!
・一気に水分を補給しないで”こまめに水分は十分摂る”
・塩飴などで塩分も適量摂る!
・頭を日差しから守る(日傘や通気性の良い帽子)
など、簡単に出来る事は多々ありますので、行ってください。
熱中症対策のためにできること!セルフケアのポイントを解説
自律神経、猛烈な暑さや屋外と室内の急激な温度差、暑さによる疲れなどでダメージを受けると、交感神経・副交感神経が持つそれぞれ右往左往して大忙しに。
するとめまいやだるさ、ボーっとする様な感じなど、熱中症のリスクが高まってしまいます。
誰にでも起こりえる熱中症を予防するために、先述と重複する箇所もありますが、生活習慣や食事内容のポイントを一緒に学んでみましょう。
水分・塩分を常に常備や携帯し、補給できる状態にしておく
水分や塩分の補給は熱中症対策の基本のセルフケアとなりますが、意外に見落としていたりおろそかになっている方が少なくはありません。
猛暑の毎日が続くと、知らず知らずのうちにたくさんの汗をかいて体内の水分・塩分が減少、不足した状態になります。
水分や塩分は心身の機能やバランスを整える役割があるため、常に水分・塩分を常備携帯し、補給できる状態に整えておきましょう。
ミネラルウォーターや麦茶、塩タブレットや飴などが必須ですよ。
※意外や意外、スポーツドリンクは甘さも強くあまり水分を身体に吸収されないと云うデータもありますので、昔ながらの麦茶などがオススメです!
熱中症の症状、なりやすい日、かかりやすいタイプを知っておく
厳暑にリスクが高まる熱中症は、このトラブルが出やすい日・症状・なりやすいタイプを把握しておくことがポイントです。
熱中症のリスクやかかりやすいタイプを把握しておくと、自然に身体とココロを守ろうとする意識が高まり、正しい知識を得るきっかけにもなります。
熱中症にかかりやすい日には、
・熱中症アラートが発令されている
・高温多湿の日
・照り返しが強い
・急に暑くなった日
・風が吹かない、または弱い
・日差しが強力で熱感と肌への刺激を感じる
という特徴があるため、前項でお伝えした水分や塩分の常備携帯、すぐに補給できる状態に整えておくようにしましょう。
熱中症なのか単純な疲れなのか、判断が難しいと感じることもあるでしょう。
熱中症には、
Ⅰ立ちくらみやめまい、手足のしびれといった初期症状
Ⅱ意識がもうろうとする、吐き気や嘔吐などの中度
Ⅲ身体が思うように動かない、声が出しにくい、けいれん、耳が遠くなるなどの重度
という症状があるため、単純な疲労と混合しないよう典型的な症状を把握しておくことが安心です。
また、
・ストレスを感じやすい
・体力がいつもよりも落ちている
・食生活の栄養バランスが崩れている
・運動不足
・熱帯夜やストレスが原因で睡眠リズムが崩れている
・体力が大人よりも弱い子ども
・体力の低下が著しく、体温調整機能が低下しやすい高齢者などは注意が必要と云われております。
高齢者の場合は、筋肉量が少なく、熱産生が弱い為に暑いかどうかが鈍感になる場合がある為、気をつけなくてはいけません。
またここで、更に注意しなくてはいけないのは、室内でエアコンをつけず、熱中症の初期の怠さで横になって休んでいるうちに、発汗により「低ナトリウム血症」となり更に身体が動かなくなり、電解質異常により最悪命を落とすとう事にもなり兼ねませんので、温度管理は第一に考えて頂きたいと強く思います。
特に50代からは自律神経の働きが20代時の半分に減るとも云われておりますのまで、高齢者は特に注意が必要なのです!
また今時期の小児が訴える「腹痛」や大人も含め「頭痛」などは熱中症の初期症状の場合がありますので、速やかに涼しい所へ避難して、水分補給をしてください。
また、手のひらを”流水”で冷やすのも効果的です!
自律神経のバランスを整えるセルフケアを
自律神経が持つ体温調整の機能が活きなくなることが原因の熱中症。
自律神経のバランスを整えて熱中症を未然に予防するためには、
・できるだけストレスを溜めない
・ストレスはすぐにリセットしておく
・質の良い睡眠のための環境に整える
といったセルフケアを心がけてみましょう。
特に自律神経はストレスによって強いダメージを受け、身体とココロを守る機能が弱まると云われているため、リラックスする時間をたくさん作ることが大切です。
また夏になるとリリース数が一気に増えるひんやりグッズも、スーッとした心地よい冷たさが暑さによるストレスを癒し、リフレッシュさせてくれます。
ここ最近では明るく楽しく熱中症対策ができるグッズ展開が豊富なので、お気に入りのデザインやキャラ物を選ぶと、義務ではない趣味感覚での楽しい熱中症対策ができますよ◎
熱中症対策に良い栄養をたっぷりと補う
厳しい暑さで体力が低下し、食欲も落ちてしまいやすいこの季節、熱中症対策に良い栄養の摂取にも意識を向けてみましょう。
主食・主菜・副菜のバランスをベースにしながら、次の栄養を補うことがおすすめです。
カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル
体内の水分バランスを整える
ビタミンB群
肉、魚、大豆製品に含有が多く食事から摂った脂質、糖質をスタミナやエネルギー源に買える
ビタミンC
水分の多いフルーツに含有が多く、心身の疲労を回復する
タンパク質
肉、魚、卵に含有が多く自律神経を整える神経伝達物質の材料となる
おわりに
今回お伝えした熱中症対策は自律神経を整えながら、夏から秋にかけての寒暖差による不調の予防にもアプローチできます。
厳暑が続くと涼やかな秋が待ち遠しく感じますが、まずは自律神経を整える習慣をコツコツと積み重ねるところから始めてみましょう。
そう!今から気をつけておけば「秋バテ」予防にも繋がりますので!
参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム「熱中症と自律神経にはこんな関係が!?熱中症予防のためにできること」
熱中症と自律神経にはこんな関係が!?熱中症予防のためにできること | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院 (anmin-do.jp)
参考:第一三共ヘルスケア くすりと健康の情報局「熱中症対策」
熱中症の対策|くすりと健康の情報局 (daiichisankyo-hc.co.jp)
参考:埼玉医大救急科 「今から始める熱中症対策」