生活環境の変化で不眠になってしまったら?自律神経の関係と睡眠リズムを整えるコツ!

この春に生活環境がガラリと変わると、新しい生活に慣れるまでは緊張や不安な状態が続いてしっかり眠れない・スッキリと目覚められないなどと悩んでいませんか!?

今回は生活環境の変化による不眠気味の人に向けて、原因や自律神経との関係性、睡眠リズムを健やかに整えるコツを解説!
自律神経と健やかな睡眠リズムを早めに取り戻し、新しい生活環境を楽しむ気持ちの余裕を生み出すためのヒントやアイディアを、ぜひ参考にしていただければと思います。

【目次】
生活環境の変化で不眠気味に!?…その原因と自律神経との関係性について
不眠気味の方へ、不眠のタイプを知っておこう
生活環境の変化による不眠を解消!自律神経と睡眠リズムを整える方法
おわりに

生活環境の変化で不眠気味に!?…その原因と自律神経との関係性について

新しい生活環境に変わると、周りの人たちと自分を比べがちになり、「早く環境に慣れなきゃ!」とつい焦り、そのストレスから”安眠がとれていない”なんて方、いらっしゃいませんか!?

生活環境の変化による睡眠の問題は、繊細で生真面目、完璧主義な部分がある人に多く見られることがわかっています。
生活環境に変化があると、経験がないこと・わからないことへの不安や焦りを感じて、そのストレスから自律神経バランスが乱れやすくなり睡眠のトラブルが出やすくなります。

自律神経とはそもそも、
・朝から夕方にかけて優位に立ち、心身の活発な活動を助ける「交感神経(アクセル)」
・夕方から夜間にかけて優位になり、心身を穏やかな状態に整え、癒してくれる「副交感神経(ブレーキ)」
から成り立っていますが、生活環境の変化に中々馴染めないストレスや不安があると、ふたつの自律神経の切り替えがスムーズにならなくなってしまいます。すると夜になっても緊張や興奮状態が続いてスムーズに寝つけず、朝になるとどんより重だるい状態が続いて、仕事や家事に身が入らなくなったり、趣味や遊びの楽しいことを楽しめなくなるという悪循環に陥りやすくなります。

また生活環境の変化があるこの時期は、寒くなったり暑くなったりと温度と気圧の変化も激しく、これを書いている時も、一日の気温の変化が±10℃なんて日も珍しくなくなってきました。
これでは我々人間のみならず、動物たちの自律神経機能はたまったものじゃありません!

自律神経は体温を一定に保つ体温調整の機能があるため、この季節の寒暖差が身体に強い影響を与える事は言うまでもありません。

不眠気味の方へ、不眠のタイプを知っておこう

今や多くの方が訴える「不眠」は特に女性に多いと云われ、60歳以降の方の場合は全体の半数以上に不眠症状の増加が見られると言われています。

【POINT!!】

「自律神経機能の働きは50代になると、20代の約半分に低下すると云われています。
ですから、疲れが抜けにくく怪我とかも治りにくい。
徹夜も無理で、時差ボケが等が強くなってくるのです!」

生活環境の変化による不眠は、単純に眠れない・朝すっきりと目覚められないといった症状ばかりではなく、眠っていても心身がすっきりしないといったさまざまなタイプが存在しています。
質の良い睡眠、”安眠”のリズムと自律神経を整えていくために知っておきたい、不眠の主なタイプとそれぞれの状態を一緒に見ていきましょう。

・寝付けない、寝つきが悪い、眠るまでに長い時間がかかる「入眠障害」
・ぐっすり眠ったつもりなのに眠れた気がせず心身の不調を感じる「熟眠障害」
・眠れるもののいつもの起床時間よりも早く目覚めてしまう「早期覚醒」
・眠れるものの途中で何回も目が覚めてしまう「中途覚醒」

このような不眠のタイプは、生活習慣の変化による緊張、不安や興奮、責任感の強い生真面目な性格といったことにより自律神経のバランスが乱れやすくなり、それらが原因になることがあるのです。

生活環境の変化による不眠を解消!自律神経と睡眠リズムを整える方法

生活環境の変化による不眠は、緊張や不安、疲労がいつもの眠りでリセットできないため、仕事や家事、育児等の支障になる心配が…。
ここではそんな悪循環から早めに抜け出すため、生活環境の変化が原因の不眠と、乱れた自律神経を整える方法をお話してみたいと思います。

キチンと適宜休息を入れる

生活環境の変化があると、このリズムに早く慣れようと気持ちが焦り、仕事を始め様々な事を頑張り過ぎて消耗してしまうことが少なからずあります。

新しい生活では覚える事や新しい対人関係等やるべきことが山積した状態ですが、適宜休憩を入れて頑張るところと休むところのメリハリをつけるようにしましょう。
根を詰めて頑張り過ぎてしまうと、自律神経へ過度な刺激や負担がかかって交感神経から副交感神経への切り替えがスムーズにならなくなります。

「動いたら休む」といったシンプルな心がけは、実は自律神経のバランスを整える手軽な方法です。
この理由は、活発な活動後の休息は、リラクゼーション作用のある深呼吸やストレスを時短でリセットするため息、腹式呼吸が自然にでき、これらの呼吸が自律神経の安定に働きかけてくれるからなのです。

特に女性は”胸式呼吸”がメインですので、努めて”腹式呼吸”にするのが、唯一「高ぶった交感神経を抑える」方法です!吸う4・吐く6の割合がオススメです。

寝る時間と起きる時間を一定に保つこと 、ウィークデーはルーチン化する!

新しい生活習慣の変化では、休日に一気に寝ダメをして疲れをリセットしようとする人が多いのではないでしょうか?

休みの日に寝ダメをしても、普段の睡眠リズムが整っていないと不眠を根本的に改善することが難しいと言われています。
生活環境の変化があっても、毎日決まった時間に眠る・起きる習慣を持っておくと、
・いつもの時間に眠気が訪れてぐっすり眠れる
・いつもの時間に目が覚めて快適な1日のスタートを切れる
という体内時計が一定して不眠のトラブルを未然に予防することができるでしょう。

余談ですが、かの有名元メジャーリーガーのイチローさんは、朝起きてベッドから降りる足まで決めてルーチン化していたそうです。

居心地の良い寝室に整える

生活環境の変化による不眠は、寝室の環境が自分にとって快適ではないことも原因のひとつ。

不眠のトラブルを解消する寝室の最適な環境は、
・肌さわりが心地よいと感じる寝具、寝間着を使う
・眠気を誘うやや暗めの照明に調節する
・室温は20〜22℃前後、湿度は40~70%程度をキープする
ことが、厚生労働省からも推奨されているため、ホッとくつろげるような寝室の環境づくりを始めてみましょう。
よく不眠を訴える方に、空調は消して寝る方を多く見るのですが、何度も言う様に”温度管理=空間管理”ですから、室温を適度に暖かくしたり夏は涼しくしたりして、重すぎず軽過ぎず自分にあった掛け物用いて寝るのが安眠のコツです。

因みにウチは女の子のうさぎさんがいるのですが、この子の為にもウチは温度管理、空間管理は特に気を使っているので、丁度良い感じになっております笑。

また、夢見が多い、或いは「悪夢にうなされる」等の訴えをされる方がおりますが、最近のデータによりますともしかしたら、”睡眠時低血糖”になっているのかもしれません。

夕食は内臓をも休めたい為、炭水化物抜きで野菜スープなどで良いと思いますが、あまり足りていないと、低血糖気味になる恐れがあります。オススメは、寝る30分位前に温かいココアを飲んだり、無添加プレーンヨーグルトに蜂蜜を少し入れて食べたりしてもいいでしょう。

おわりに

生活環境の変化による睡眠障害は、自律神経・睡眠リズムを整える方法を試しながら過ごしていると、誰もが持つ適応力が引き出されて心身がこの環境に慣れていくようになります。

しかし「〇〇しなきゃ!」とか「〇〇ではダメ!」と云う思考が働きますと、交感神経がガン上がりしますので、肩の力を抜いて、決して無理をせずに時間の流れを味方につけたり、いつもの趣味を存分に楽しんでたまには自分を甘やかしてみましょう。
環境の変化はあくまで一時的なものだと気持ちをラクにして、イキイキとした心身のコンディションを取り戻してくださいね。

でも!くれぐれも無理しすぎは禁物ですよ。
どうにもこうにも無理な時は「出来ません!!」って言う自己防衛も忘れたらだめですからね!

参考:安眠道鍼療院 自律神経コラム:不眠症
自律神経コラム : 不眠症 | 吉祥寺の自律神経治療専門の安眠道鍼療院|国家資格保有の鍼灸院 (anmin-do.jp)

参考:厚生労働省 e-healthネット:不眠症
不眠症 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

プロフィール

安眠道鍼療院 鍼職人 サトウ コウキ
鍼職人 サトウ コウキ

不眠をはじめ、肩こりや腰痛、背中の痛み、眼精疲労、ダイエット、生理痛・PMS、パニック障害などの自律神経のトラブルは一度お問い合わせください。
当院では施術のみならず、ご自分で出来る簡単なセルフケアや生活習慣の改善などを含め、ご相談にものっております。
皆さまにより良くなって頂けるよう最大限サポートさせて頂きます。

資格・所属団体

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はり師 第136568号 / きゅう師 第136387号
多摩府中保健所届出済治療院
公益社団法人 全日本鍼灸学会 所属

安眠道鍼療院

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